【再編集】歴史的景観地区を華やかに彩る「真壁のひなまつり」
<茨城県桜川市>

makabe4_11茨城県桜川市真壁町で2020年2月4日(火)~3月3日(火)の約一か月間開催される「真壁のひなまつり」。2017年の開催時に町旅編集部がボランティアガイドさんに案内していただいた記事を再掲載します。160をこえるお雛様が楽しめるこの機会に、歴史的町並みが残る真壁町を訪れてはいかがでしょう。

 

makabe00
筑波山の北に位置する桜川市真壁町は、戦国時代の城下町の町割りがいまだに残り、地域にある登録文化財の数も100をゆうにこえる歴史を感じさせてくれます。中心部は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されていて、ゆっくり町歩きを楽しむにはもってこいの町なみです。

 

makabe_pre01
そんな真壁町に大勢の人が押し寄せるのが、毎年2月上旬から3月3日まで行われる「真壁のひなまつり」。

 

makabe03
10万人以上の来訪者があるというこの期間は、地元の方々が自主的に飾ったおひな様で町が華やかに染め上がる。町内で展示されるひな飾りはなんと160体以上。そのすべてを紹介するのは難しいので、通常時も町歩きガイドをしているボランティアの方に見どころを案内してもらうことにしました。

 

makabe02
スタートは江戸時代は真壁陣屋であったという場所に建てられた真壁伝承館。ここには真壁の歴史や江戸時代から大きな変化がないという町割りの模型など、町を歩く前に知っておきたい情報が満載。ついつい長居してしまいそうでしたが、今回はひなまつり期間なので早々に切り上げ町へ。

 

makabe04
と思ったら、向かったのは併設する図書館。なぜ?と思いながら館内に入ると、日本の古典とともに「本棚」に飾られたお雛様がお目見え!

 

makabe06b
一体一体をよく見るとそれぞれの人形が古典を読んでいるという凝りよう。ちなみに男雛は古今和歌集、女雛は土佐日記、官女の1人は伊勢物語など、キャラクターにあわせた本がチョイスされてるなどディティールへのこだわりも相当です。ディスプレイとしての完成度も高く、「ひな飾りなんてどれも大差ない」と思っている人も、これを見たら興味が湧いてくる一作といえます。

 

makabe07
伝承館の一つとなりの区画にある「村井醸造」は、延宝年間(1673~1680)に店を構えたという記録が残る老舗の造り酒屋で、店舗・蔵・煙突は登録有形文化財です。

 

makabe08b
ひなまつり期間中はひな飾りの展示のほかにも、お酒の試飲販売や酒蔵見学などの催しも行なわれています。

 

makabe09
試飲コーナーの近くに飾られたお雛様は、昭和10年代から伝えられているというもの。段飾りの麓には裏書きされた木箱も展示され、長年大切に扱われてきたことがわかります。ガイドさんに教えられて注目したのが、一番下に飾られた3体の仕丁(じちょう)。通常は、傘や箒などの道具を持っていることが多いのですが、こちらの仕丁たちは手ぶらだったり、酒器やつまみを持っていたりと宴会モード!

 

makabe10
お酒を飲んで楽しそうにしている仕丁のいきいきとした顔をみると、見ている方も一杯やりたくなってきますね。

何が出てくるか予測不能! 宝探し気分で楽しめる世田谷のボロ市
<東京都世田谷区>

boro1_01
boro1_19b
町旅ではない媒体で企画を担当したので、行ってみました「世田谷のボロ市」。約20万人が訪れるというかなり大きなイベントで、世田谷線世田谷駅で電車を降りるとホームの端にも看板が。メイン会場は駅から南へ約250メートルくらい歩いたところにあるボロ市通りなのですが、駅を出た瞬間から市場らしい雰囲気に包まれ、地域一帯で盛り上げている感じが伝わってきます。

 

boro1_10b
世田谷のボロ市は、1578(天正6)年に開かれた楽市から400年以上も続く市場で、当時関東地方を支配していた北条氏政が発した「掟書(おきてがき)」に記録が残っている由緒ある市場で、東京都の無形民俗文化財にも指定されています。現在は毎年12月15・16日と1月15・16日に開催されていますが、これも掟書にしたがって決められているもので曜日は関係ないそう。平日か土日かで来場者数もかなり変わるはずですが、掟・伝統をとても大切にしているのが特徴のひとつです。

 

boro1_02
で、少しでも空いている時と考え月曜日の午前中に訪れたのですが、ボロ市通りはすでにこの人出。まっすぐ歩くどころか、立ち止まってカメラを構えるのも一苦労です。しかし、活気あるお店の声や様々な食べ物の匂いで、自然と気持ちが沸き立ちます。今風に言うと大規模なフリーマーケットなわけですが、どちらかというと祝祭に近い感じ!

 

画像あわせ.indd
約700店が連なるという露店もすごく個性的で、ついつい足を止めて覗きたくなるお店が多数。100円で投げ売りしているようなアイテムもあれば「こんな高価なものが道端で?」という逸品まで、次に何がでてくるかわからない、ガチャガチャのような魅力アリ。

 

boro1_07
boro1_09
ボロ市の中心地には国指定重要文化財の代官屋敷があり、敷地内の見学も可能。立派な門をくぐってよく整備された庭園を歩くと、茅葺・寄棟造のお屋敷や井戸、罪人を取り調べたという白洲跡など、江戸時代から受け継がれてきた貴重な施設がズラリ。実際に使われていたものを見ると江戸時代もぐっと身近に感じられます。

 

boro1_11
boro1_12
そんな代官屋敷前にある信金の敷地で売られているのがボロ市名物「代官餅」。数時間待ちの行列になることも珍しくないとは聞いていましたが、平日の午前中で2時間待ち。13時ごろに再訪したら、1時間待ちになっていたので並んでみました。前日の日曜日は4時間待ちになっていたという話を聞いたので、運が良かったといえそうです。

 

boro1_13
代官餅はつきたてのお餅にあんこ・きなこ・からみの味付けが施された三種類が販売されていて、それぞれ1パック700円。売り場の隣にはテーブルが並べられているので、その場で食べることもできます。どれにしようか悩んでしまいますが、個人的1等賞はだんぜんからみ餅!
boro1_14b
ネギ・ノリ・鰹節がからまったたっぷりの大根おろしは、餅を食べるために生み出された最強のコンビネーションといえるのではないでしょうか。かなりボリュームがあるのでシェアしている人が多かったのですが、1人で1パック食べきってしまいました。ただし、汁気が多く持ち帰りには不向きという弱点も…きなこは餅の水分を吸って少し固くなっていたので、持ち帰りにはあんこが無難なのではないでしょうか。

 

boro1_16
お餅を食べて腹が膨れたら、再びお宝探しに出発しましょう。会場はかなり広範囲で、ボロ市通りの端まで歩くと第2会場へのルート案内もでてきます。とりあえず一巡するだけでも1時間くらいはかかりますので、欲しいものが見つかったらすぐに買ってしまった方が良さそう。戻ってきたらすでに無くなっていたなんてことも普通にありえますからね。その場限りの出合いを楽しむのが、市場の買い物の魅力なのです!