キレイもキモいもどっちもアリ! 訪れた瞬間だけの展示を楽しめる都立公園
<東京都調布市>

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調布市にある神代植物公園は、いつ訪れても植物の美しさを味わえる都内唯一の植物公園です。現在の名称になったのは昭和36年ですが、それ以前は東京の街路樹などを育てるための場所として活用されていて、なかなか歴史的な施設でもあります。すぐにはイメージできない46万平方メートルという巨大な敷地内では、4800種の植物を観察できるとのこと。なにかとスケールの大きな公園なんです。

 

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1371正門を入るとすぐ左にある植物会館は、展示室やサービスセンター(管理事務所)として機能しているので、とりあえず立ち寄って情報を集めましょう。園内はとても広いので、見たい植物やエリアなど確認してから動くのがオススメです。本気でバテます。また、園内では貴重な屋内施設でもあるので、荒天時などの退避場所にもなります。

 

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園内を大きく一周する通路は広々として快適。都内でありながら山間の行楽地を訪れたような気分が味わえます。所々にある小道や側道に寄り道したり、下草の中から主張するように生える花を見つけたりと歩いているだけでもなかなかの楽しさ。一般車は通らないので、子ども連れでも安心して散策できるのも嬉しいポイント!

 

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公園の目玉となる展示のひとつが409品種・約5,200株が植栽されているバラ園。中央部に噴水を配置した左右対称の整形式沈床庭園は欧州の雰囲気が溢れ、クラッシクが聞こえてきそうな優雅な空間です。第15回世界バラ会議バンクーバー大会において「世界バラ会連合優秀庭園賞(WFRS Award of Garden Excellence)」を受賞するなど、国際的にも高い評価を得ています。

 

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バラ園の奥に写っているのは、1984(昭和59)年に建てられた大温室。ここは、約1300種類の熱帯・亜熱帯植物を回遊しながら鑑賞できる温室で、国内では普通に見ることが難しい花々が咲き乱れています。

 

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屋外展示が季節や天候の影響を大きくうけるなか、年間をとおしてパフォーマンスが安定しているのも魅力。とても見ごたえがある温室です。

 

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そんな温室内で注目を集めたのが、館内に巨大タペストリーが貼られていたショクダイオオコンニャク。最大3メートルを超えるという世界最大級の花の大きさ、そしてそれが咲くのは数年に一回、しかも開花後は数日で枯れてしまう、というレア要素が満載のうえ、さらにとんでもない悪臭を放つという必殺的個性も持っているそう。神代植物公園の園長のツイッターで何度もツイートされ、2019年7月27日に2.2mの花が開いたと報告。あまりにも貴重な機会だからか、この日は大温室の営業時間が3時間も延長されていました。

 

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で、うなだれたキョロちゃんみたいになっているのが、取材時(8月1日)のオオコンニャク。すでに強烈と噂の臭いもなく、力尽きた感が溢れています。個人的には哀愁を感じさせるこの姿も嫌いではないですが、日々生育し枯れていく植物だからこそ、開花の瞬間に立ち会えた喜びもひとしおなのでしょう。

 

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今回紹介できたのはほんの一部で、広い園内には築山や芝生広場、つつじ園やシャクナゲ園など樹木がまとめられた○○園など多数アリ。日時や気候によって見どころが変わりますが4800種の植物のなかには、訪問時に輝きを見せてくれる種類もきっとあるはずです。キレイもキモいも行って見るまでハッキリとは分かりませんが、その分ベストな瞬間にあたった時の喜びは大きいのではないでしょうか?

歴史的建造物が活用され続ける起点のまち
<東京都中央区>

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日本の道路の起点となる日本橋。一帯は江戸時代に全国各地から商人や職人が集まり城下町として栄え、いまなお続く老舗や大手企業がズラリとならんでいます。そのためか文化財に指定されるような歴史的建造物も多く残されているのですが、その多くが商店やオフィスとして普通に活用されているのが特徴。歴史的でありながら現役バリバリという、珍しい文化財の数々に触れることができちゃいます。

 

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0937で、日本橋に観光で訪れるなら「まず最初に見とけ」ってのはやはり日本橋。日本橋のプレートがはめられているのは首都高で、その下の五車線ある道路が日本橋です。1603(慶長8)年に初代の木造橋が架けられ、現在の石造り二重アーチになったのは1911(明治44)年。平成の中ごろに国の重要文化財にも指定されました。橋のたもとには日本の道路の起点であることを示す道路元標(のレプリカ)が埋め込まれていて、まさに日本の中心に来た感アリ!

 

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そんな日本橋から一つ目の交差点にあるのが、あの日本橋三越です。三越は1673(延宝元)年に武士であった三井高利によって創業されたと伝わり、1683年5月から現在地に店を構え続けている日本を代表する老舗です。創業時は「越後屋」という屋号の呉服屋で、当時の常識を覆す「店前現銀掛け値なし(たなさきげんきんかけねなし)」の商法で商品単価を下げ、呉服を一般庶民が買えるものにしたといいます(いまでは店頭現金販売はあたりまえのように思われますが、当時は富裕層の家に注文を取りに行き掛け売りで販売するのが常識だったそうです)。日本橋に近い方は新館ですが、旧館と同じ設計事務所によって手がけられ、旧館と一体感がでるネオルネッサンス様式を継承しています。

 

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新館の隣、1935(昭和10)年に完成した三越本店の建物は国指定文化財。クラシカルな外観は近年建てられた駅ビルなどとは一線を画す格が感じられます。日本で最初にエスカレーターが作られたのも三越本店といいます。正面玄関に置かれたライオン像は1914(大正3)年の誕生。100年以上前から三越の象徴として親しまれ続け、待ち合わせの場所としても有名です。下町育ちにとってはちょっと敷居が高く感じますが、百貨店として営業していますので営業時間内なら誰でも入れます。日本橋三越本店のHPには建物内の見どころも載っていますよ。

 

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三越本店の隣にある三井本館も国指定の重要文化財。現在の建物は関東大震災の被災後に建て替えられ、現在の価値に換算すると約1000億円にもなる費用をかけて1929(昭和4)年に完成したそう。三越本店とあわせて、日本橋の町に風格をあたえているのではないでしょうか。こちらは複数の企業が入居するオフィスビルとして使われています。

 

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文化財のため大規模な改修ができない三井本館。そのためかは分かりませんが、となりに建てられたのが日本橋三井タワー。地上39階、地下4階の超高層ビルには、ホテル・レストラン・ショップに美術館など、訪問者向けの施設も多数あります。

 

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タワー内にある三井記念美術館は、旧財閥の三井家に伝わる美術品や文化財を保存公開する私設美術館。その所蔵品は国宝6点を含めて約4000点にもなるそうです。常設展は無く特別展を次々と繰り出すスタイルなので、訪れるたびに新しいものを鑑賞できるのが魅力のひとつ。個人的には2~3年に一度、夏休み期間中に行われているゆるーい感じの企画展に惹かれます。

 

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三井本館の西側にある日本銀行本館は1896年2月に完成した建造物で、1974年に国の重要文化財に指定されています。設計は東京駅や国技館なども設計した辰野金吾氏で、「ネオ・バロック様式にルネッサンス的意匠を加味した建築」なんだとか。個人的には「堅牢な城っぽくて防御力高そう」という印象です。

 

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いまでも日銀として活用されている建物ですが、事前予約制で建物内部の無料見学も受け付けています。HPやチラシには「1億円を持ってみよう」なんて、ライトなコピーが付けられていますが、要身分証明書・持ち物検査アリ。受付は写真の東門ときくとなんだが緊張しちゃいそうです。

 

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そんな方には、お隣の建物にある貨幣博物館がお手軽でオススメ。持ち物検査はありますが、予約不要・入館料無料で、お金の歴史に関する様々な資料が約3000点も展示されているうえ、一億円の重さを感じる体験も可能。年間10万人以上の人が訪れるというなかなかの人気スポットなんです。

 

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歴史的建造物群のすぐそばには新しい複合商業施設なども多数。オリンピック東京2020大会まで1年を切ったいま、町全体で歓迎ムードを高めていました。かつては敷居が高いイメージがある町でしたが、最近は観光客誘致にも力を入れているので誰でもウエルカムな雰囲気になっていますので、ぜひ足を運んでみてください。