【再編集】歩きながら見る桜。大横川の桜は名所となった。
<東京都江東区>

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東西線門前仲町駅から約5分、永代通りの裏手にある大横川。この名前を聞いてすぐに場所がわかる人は多くないだろう。以前は、隠れた桜の名所であったが、毎年、「お江戸深川桜祭り」も開催され、大きな盛り上がりを見せている。今となっては多くの人が訪れる桜の名所だ。船上から桜を楽しめる「和船体験」や「夜桜ライトアップ」など様々なイベントが開催されている。

 

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川沿いには沢山の桜が立ち並んでいる。この場所は公園などとは違い、座ってくつろげる場所が少ないため、皆、歩きながら花見を楽しんでいる。桜のトンネルを気が済むまで往復する感じだ。土日はビール片手に楽しんでいる人も多い。

 

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こちらはライトアップ。夜になるとサラリーマンやOLの方が多く訪れる。近くのコンビニでお酒とおつまみを買って「歩くお花見」を満喫している。桜だけではなく、提灯の灯りがゆらゆらと映る大横川にも注目してほしい。

【再編集】地域が誇る一本桜の華麗なる競演
<福島県二本松市>

寒さが厳しいからこそ、春を告げる桜の開花がいっそうの喜びを持って迎えられる東北地方。2017年に取材で訪れた福島県二本松市では、桜の名木には名前が付けられ地域の人々に大切にされていました。そんな一本桜には、カメラマン目線でつけられたランキングがあり、有力桜の地元では番付の上下に一喜一憂。来訪者により喜んでもらおうと、受け入れ態勢にも力を入れています。美しい桜を見るだけでなく「地域の人とも触れ合える」一本桜に会いに、福島へ足を運んでみてください!

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福島県では「桜を愛するアマチュアカメラマンの会」や「郡山観光交通株式会社」により県内の一本桜に番付がされていてます。評価は桜の見栄えだけでなく、地元住民の愛着、駐車場の整備状況なども対象のため、上位になるほど受け入れ態勢も整っているといえます。名木のある地域の人々は、格上げを狙って様々な取り組みをしているのです。

※写真は2017年時の桜を愛するアマチュアカメラマンの会による番付です

 

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二本松取材時にガイドを務めていただいた鴫原(しぎはら)さんもその一人で、地元の針道地区にある「中島の地蔵桜」を地域の方と協力して保存・整備されています。さらに、開花時期になると交通誘導や桜の説明をしてくれるほか、休憩所や軽い飲食物のおもてなしも。なんでも年々来場者が増えているため、昨年は駐車場スペースを拡大して100台以上停まれるようにしたとのこと。一本桜めぐりは迎えてくれる地域の人たちとの触れ合いも楽しみのひとつなのです。

 

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「中島の地蔵桜」は樹高10m、枝張り30mのしだれ桜で、さきほどのランキングでも三役となる「小結」を何年もキープし、さらに上位をうかがっている名木です。絵画的な美しさから、旅雑誌の特集でトップページにも使われているそう。一本桜は絵になるためでしょう、通常の花見客のほかにカメラマンの来訪者が多いというのも納得で、プロカメラマンが発見した新たな撮影スポットも増えているといいます。

 

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さらに、地蔵桜は日が暮れるとライトアップされ驚くほど幻想的な景観に。しかも、この写真は開花前の撮影なので、満開時はもっと美しいビジュアルになるはず。撮影に適した場所も地元の人が親切に教えてくれるので、明るいうちに聞いておくのがオススメ。なんと、この場所は撮影のために田植えなどを先延ばしにしているのです。

 

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地域自慢の桜はそれぞれ個性的な美しさ。地蔵桜から車で5分ほどの場所には、2019年は小結に格付けされ、地蔵桜のライバルとなった樹齢800年の「祭田の桜」があり…

 

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さらに7-8分ほど走ると、不動の大関になりつつある「合戦場の桜」も見ることができます。他にも市内にある主な桜スポットと開花状況は二本松市観光連盟のホームページで紹介されていますので、ぜひ確認して気になる場所まで足を運んでみてください。出会いを感じる桜にきっと巡りあえるはずです。

 

 

番付提供:桜を愛するカメラマンの会

画像提供:鴫原さん(5枚目の地蔵桜)/二本松市役所観光課(最後の合戦場の桜)

【再編集】開花目前! 八代将軍吉宗が作った庶民のためのお花見名所
<東京都北区>

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ouji02_01王子駅から見える小高い丘の飛鳥山公園は、広い園内の広範囲に桜が植えられていて花見の名所としても有名です。なんとこの地を最初に整備したのは八代将軍の徳川吉宗。1720(享保5)年から翌年にかけて桜を植え、10カ所の水茶屋を建設して庶民の行楽地として開放したのが始まりです。「享保の改革の一部として、吉宗自らが宴席を設けて名所とアピールした」なんて話も伝わっている歴史的なお花見スポットなのです。

 

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ouji02_10ouji02_15飛鳥山は山頂部が比較的平坦で、遊歩道の両側にも桜が植えられています。この歩道の周辺がお花見のメインスポット。当時は禁止されていた「酒宴」や「仮装」が幕府により容認された飛鳥山は、庶民が様々な趣向をこらして楽しむ場所になったそうです。300年後の現在にも伝わるスタイルは、飛鳥山が流行らせたのかもしれません。

 

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ouji02_04公園のほぼ中央に置かれている飛鳥山碑(あすかやまひ)は、1737(元分2)年に飛鳥山開放を記念して王子権現の住職により建立されたもので、地名の由来や飛鳥山の変遷が記されています。ここには吉宗の公園化事業についても詳しく書かれているそうですが、文章が非常に難しく設立当初から読み難い石碑として有名だったそう。しかし、それが飛鳥山のシンボルとして知られることになり、飛鳥山を示す浮世絵などは、芝山に桜と石碑が描かれているそうです。

 

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ouji02_0650mほど離れた所には、佐久間象山の作といわれる「桜の賦(ふ)」が刻まれた碑もあります。石碑は勝海舟が発起人として、1881(明治14)年に建てられたものですが、100年以上経ったいまでも文字はしっかり判別できます。実は象山が自らと桜を重ね合わせた意味があるという「桜の賦」は、美しい桜の花が人々の心を動かす様が記されています。

 

 

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山から南へ数メートル下った所には広場があり、そちらから眺める桜もなかなか。「北区さくらSAKASO祭り(2019年は4月6日・7日)」の開催時は、ステージで催し物が行なわれ、手前には数多くの飲食店が軒を並べます。江戸時代から続く「花見で酒宴」の伝統を守るべく、飛鳥山公園に訪れてみてはいかがでしょう。

【再編集】奇岩と桜を同時に楽しめる国指定名勝「妙義山」
<群馬県安中市・富岡市・下仁田町>

myougi16約45種類の桜が約5千本植えられている「群馬県立森林公園 さくらの里」がもうすぐ開花期に突入します。メジャーなソメイヨシノは4月初旬ごろですが、ジュウガツザクラやオオカンザクラなど早咲きの種類は3月中旬から咲くものも。妙義山周辺は他にも面白い場所がありますので、このタイミングにあわせて訪問してみてはいかがでしょう?

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群馬県の安中市・富岡市・下仁田町の境界に位置する妙義山は、赤城山・榛名山とともに上毛三山の一角をしめ、群馬を代表する山のひとつである。石門をはじめとする多数の奇岩やギザギザとした鋸状の尾根が生みだす景観は、国の名勝に指定されている。

 

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そんな妙義山は古くから山岳信仰の対象でもあり、東麓山腹には537(宣化2)年に創建されたという妙義神社がある。境内は上下に分けられ、旧寺域である下部から165段の石段を登ると本殿がある上部神域。取材時はあいにくの天候だったが、タイミングがあえば関東平野の彼方まで見渡せるそうだ。

 

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境内の建造物は江戸時代初期から中期に建てられ、写真の本殿・幣殿・拝殿のほか総門・唐門などは国指定の重要文化財。その他の建造物もほとんどが県・町指定の文化財となっている。

 

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いずれもすぐれた彫刻が各所に見られ、細部に至るまで見どころが豊富。峻険な岩山の懐に際立って見える鮮やかな色彩も見事だ。

 

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妙義神社の南門をでると、妙義山のハイキングコースへつながる。難易度の高さで有名な妙義山だが、ここから中之嶽神社へと向かう中間道は、大半が整備された道になっていて気持ちよく歩ける。

 

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案内板も頻繁にでてくるので道に迷う心配も少ない。ちなみにこの中間道は環境省の構想に基づく「関東ふれあいの道」の一部で、美しい自然や田園風景、歴史や文化遺産にふれあうことができるようになっている。

 

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ただし、一部はこんな鎖場があるので、しっかりした準備は必要。

 

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約2時間ほど歩くと様々な奇岩が集中したエリアに到着。大砲岩をはじめ、様々な名前が付けられた岩が作り出す景観は、さすが日本三大奇勝の一つとうなずいてしまう。

 

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妙義山が一味違うのは、奇岩群の近くには鎖が設置されていて、これを登ると…

 

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これらの岩を見るだけでなく、間近まで行けてしまうところ。足場が狭いので注意が必要だが、中腹なのにかなりの高度感とスリルが味わえるためか、予想以上の人気スポットになっていた。ただし滑落事故もあった場所なので不安を感じたら行かないこと。

 

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もう少し進むと第四石門というアーチ状の大きな岩がある。先ほどの奇岩群もだが、自然の造形には驚かされる。また、石門の近辺はちょっとした広場と東屋があるので、食事など休憩をとる場所としてもオススメ。

 

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広場から40分ほど歩くと中間道の一端になる中之嶽神社に到着。実は奇岩群や石門を見るだけならコチラからスタートするのが一般的(石門巡りというコースがある)。ここは、轟岩という自然石を御神体にしているため本殿を持たない珍しい神社で、拝殿も岩に食い込むように建てられていている。

 

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妙義神社とおなじく中之嶽神社も長い階段。下の境内には社務所や土産物屋のほか、金色に輝く巨大な像が…。

 

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正体は高さ20メートル、重量8.5トンという日本一大きな大黒様。大黒様は木槌を持っているのが一般的だが、中之嶽神社の大黒像が持っているのは剣。病や悪霊を祓って福を招いてくれるそうだ。

 

myougi14中之嶽神社をでると群馬県立妙義公園の看板と駐車場(自動車を使えば、最初に紹介した妙義神社から10分程度でこられる)があり、隣接してさくらの里という森林公園もある。47ヘクタールという広い園内ではシルエットも濃淡も異なる様々な桜が咲き乱れ、ほかにはない色合いを作り出している。

 

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40種類を超える桜を眺められる場所はめったにないだろう。さくらの里は桜の開花シーズンにあたる4月1日から5月10日の間は利用時間を延長しているので、中間道を歩いたあとでも十分楽しむことができる。この期間中に訪れて、妙義山をたっぷり堪能してみてはいかが。