独特の景観をなす合掌造りの集落~白川郷~前篇
<岐阜県大野郡>

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白川郷へ着いた時にはすっかり日が暮れていた。現在、白川郷では昔の状況を再現するべく街灯に明りを付けなくしたとのこと。周囲の民家から漏れる明りを頼りに宿へむかった。

 

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お世話になった民宿「幸ヱ門」さん。※翌朝に撮影。当初はダム工事に関わる人へ部屋を提供していた。1965年頃から開発優先の流れにより村外や都会に身売りされていく合掌造りが増加することに危機を感じ、失われていく合掌家屋の保存活動として民宿を開業。村の活性化を図ったそうだ。1995年、白川郷世界遺産登録をきっかけに、約1年間の歳月をかけ大幅な改修工事をおこなった。床暖房や洋式トイレが完備されており、白川郷の歴史とともに時代に即したおもてなしを提供している。

 

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白川郷の北のはずれにひっそりと佇む「ます園 文助」さん。こちらで夕食を頂くこととなった。湧水を利用した生簀では、イワナ、アマゴ、ニジマスを卵から育て、味噌や米も昔ながらの知恵と工夫で作られている。決して気取らない、素朴でありながら豊かな白川郷の恵みを堪能できる川魚料理屋さんだ。

 

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ます園文助さんの周囲にある生簀では川魚(イワナ?)が気持ちよさそうに泳いでいた。このあと、この魚たちを頂くのかと考えると、少々、複雑な気持ちになった。

 

定番である「イワナの塩焼き」や甘露煮、山菜のお浸しなどを肴に地元の方々に様々な話を伺った。先祖から受け継いだ地域を守るべく重要伝統的建造物群保存地区に申請した際の苦労話や、時に起こる取っ組み合いなど身体を張ったエピソードも。住民の理解と協力を得ることの難しさを勉強させて頂いた。そんな中、運ばれてきたイワナの骨酒。飲み進めていくほどに、イワナの出汁がお酒に染み出てくる。癖になる味わいであった。