かっぱ橋と言えば、プロ仕様から個人使用まで飲食関連の道具・資材がなんでも揃う、日本一の問屋商店街でよく知られた場所です。

そんなかっぱ橋にやってきたのは、ここかっぱ橋にも新旧がいり混じった町の魅力を感じるから。まずは商店街入り口にある「ジャンボコック」ことニイミ洋食器店の看板男ニイミおじさんに軽く目でごあいさつしてからスタート。

道路をはさんだ向かい側にも遊園地の乗り物みたいなカラフルなコーヒーカップのビルがあり、こちらも同じくニイミ洋食器店のもの。

そんなかっぱ橋では、近頃は作家が創作した美しい「うつわ」も手に入るようになりました。

ここかっぱ橋にある陶器のギャラリー「とべとべくさ」は、商店街の角を曲がってすぐのところにある店で、購入する・しないに関わらず、気の済むまでゆっくり器が鑑賞できる「焼き物好き」にはうれしい店です。

かっぱ橋のカフェと言えば、最初にまず名前があがるのがココ「合羽橋珈琲」。古い民家をリノベして2004年にスタートしたこの店は、カフェ好きを惹きつけてやまないその魅力で、かっぱ橋に新しい流れを作り、けん引してきました。

そんな合羽橋珈琲も12年目の昨秋(2016)ついにモデルチェンジ。カフェは「KAPPABASHI COFFEE & BAR」となり夜はBARに。さらに以前は2Fだった「soi」が1Fに移ってきたので、作家の手づくりの器をはじめ、和の生活雑貨などが気軽に立ち寄って見られます。

合羽橋珈琲のちょっと先には2012年OPENのスタイリッシュなカフェ「Bridge」も。

店内に足を踏み入れると、かっぱ橋とは思えない、ニューヨーカーが御用達?な雰囲気のおしゃれ空間が上へ奥へと拡がります。それもそのはず、建築とアートとコーヒーをテーマに建築デザイン事務所SturdyStyleにより設計されたもの。何より設計者たちの本気(!)を感じさせる空間です。

商店街にふたたび戻れば、すぐ先には昭和レトロなビルが通りの同じ並びに立ち現れます。この新旧のコントラストも、この商店街の新しい魅力につながりそうです。

かっぱ橋の近くには巨大な敷地を占める東本願寺(写真は裏門)が。震災と戦火で焼失しながらも、その都度、再建を繰り返してきた本堂は威風堂々として強い存在感を放ちます。まだ改名前の浅草本願寺だった頃には、のちに上野戦争で敗走する運命となる彰義隊が結成されてここを拠点としたことでも知られます。
写真:乃梨花