水とおどりが宝物! 名水の町の指定を受けた水風景の町
〈岐阜県郡上市〉

guryou01
「仕事を休んでまで踊りにゆく」というほど、「郡上おどり」には熱狂的な愛好家が全国にいる。それほどまで人を虜にする郡上おどりはとても色っぽい。だが、歌詞の内容を知ると恋の熱が覚めるように、一気に重い気持ちになる。重い年貢にあえぐ農民がお上に直訴するため、町を後にする時の模様が歌いこまれているからである。しかし、歴史の陰をまったく感じさせないほど、城下町「郡上八幡」の歴史的景観は晴れやかで味わい深い。
guryou02
郡上八幡の町を歩いていると水の音が心地良い。長良川の支流である吉田川、小駄良川が町なかを貫き、これらに通じる用水路が町を潤している。清流を生活用水として取り込んだ水の循環利用である水舟や用水を敷地内に引き込み、鯉などを飼うエイ箱など、郡上八幡の生活文化を彩っている。まちづくりの核は水なのである。
guryou03
夕暮れ時の町は一段と趣きのある町並み景観を見せてくれる。町並み保存の建築基準となった柳町、門前町のような職人町や大工町。町家千軒といわれただけあって圧巻で、風情ある歴史的景観が今も息づいているのである。灯りに誘われて、ふらりと石畳の路地をたどると「宗祇水」に出た。清らかな水がこんこんと湧き出ている。踊りばかりか湧水地の設えまでも色っぽいのである。
 
写真:米山淳一

INFORMATION

地図

レポーター

米山 淳一〔よねやま じゅんいち〕

獨協大学外国学部英語学科卒業。岸信介事務所を経て、75 年(財)観光資源保護財団(現(財)日本ナショナルトラスト)入所。事業課長、事務局長を経て、06 年退職。現在は母校の獨協大学等で講義を行うほか、地域遺産プロデューサーとして全国で歴史を活かしたまちづくりプロジェクトを推進。現在、公益社団法人横浜歴史資産調査会(ヨコハマヘリテイジ)常務理事・事務局長

一般社団法人 日本茅葺文化協会理事
一般財団法人 茶道宗偏流不審庵理事
日本鉄道保存協会事務局長
東映株式会社「大鉄道博覧会」企画プロデューサー
一般財団法人 東武博物館アドバイザー ほか


【著書】
●歴史鉄道 酔余の町並み(駒草出版)
  http://komakusa-pub.shop-pro.jp/?pid=61024099
●続・歴史鉄道 酔余の町並み〈2016年2月1日発売〉(駒草出版)
●写真集「光り輝く特急「とき」の時代」(駒草出版)
◎「地域遺産みんなと奮戦記」(学芸出版)
◎「歩きたい歴史の町並」 文 米山淳一 写真 森田隆敏(JTBパブリッシング)

http://www.j-yoneyama.jp/

関連タグ

関連記事

エリア

(Categories)

タグ

(Keywords)

すべてのタグを見る

おすすめ記事