頼朝や淀殿により寄進された重要文化財と国指定の天然記念物
<滋賀県大津市>

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747(天平19)年に聖武天皇の発願により聖徳太子の念持仏であった如意輪観音をこの地に祀ったのがはじまりとされる石山寺。それ以前にも天智天皇の石切り場であったとか、大友皇子が葬られた場所であると伝わっていて、日本史の有名人が大勢関係しているお寺です。入口となる東大門は鎌倉時代初期に源頼朝により寄進されたもので、重要文化財にも指定されています。

 

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門をくぐると石畳が敷かれたまっすぐな参道。途中にお茶席・売店があるお休み処や美しい日本庭園などがあるのですが、門が立派すぎて気軽に入って良いものか悩んでしまいました。あまり寄り道している時間もなかったので、残念ですが今回はとりあえず写真だけ…。

 

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参道の先には門があり、ココから先は有料&ペット禁止になります。右側にある小屋で入山料(大人600円)を払い、案内図を貰って中へと進みます。

 

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入るとすぐ左手に古刹の雰囲気を損なわない外観がの御手洗があります。ちょっと入ってみたくなります。最近はすごく綺麗なトイレを別に建てていられる有名寺社もあり、それはそれで来訪者にとってありがたいのですが、趣きを考えると古風な御手洗いが残っているのも嬉しいところ。ちなみにこの先には御手洗がないので、一度立ち寄っておくと良いかも。

 

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参道のつきあたりを右手に折れると、本堂へと続く石段。歴史ある寺社の階段はたいてい急であることが最近分かってきました。バリアフリーなんて概念も無かっただろうし、おそらく昔の人の方が足腰も丈夫だったのでしょうね。

 

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階段の上は少し開けており、正面には巨大な石と塔、周囲には複数の御堂が並んでいます。

 

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その中のひとつ毘沙門堂は1773(安永2)年に建てられた滋賀県指定の文化財。 素晴らしいなと思ったのは、堂の内部が良く見られるようにのぞき穴が作られているコト。この毘沙門堂に限らず、石山寺には訪問者に配慮した建物や展示が多くありました。

 

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安置される兜跋毘沙門天立像は平安時代後期のものとされる重要文化財です。

 

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ishiyamadera2_11b毘沙門堂の向かいにある石山寺蓮如堂は、秀吉の側室である淀殿が慶長期に境内復興を行った際に、三十八所権現社本殿の拝殿として建築され、寺院における鎮守拝殿として神事や仏事とも使用された非常に珍しい建物。明治以降になると蓮如常任の御影や遺品を祀るようになり、そのため蓮如堂と呼ばれるようになったとか。2008(平成20)年に重要文化財に指定されています。

 

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正面にある大きな石は石山寺と名づけられた理由ともいわれる硅灰石(けいかいせき)で、1922(大正11)年に「石山寺硅灰石」として国の天然記念物に指定されています。石灰岩が地中から突出した花崗岩と接触すると熱作用により通常は大理石になるそうで、硅灰石になるコトは非常に珍しいのだとか。昔の人は原理を知らなくても特別なものと感じられたのでしょう。

 

 

石山寺は見どころがとても多く、ホームページでは44カ所のスポットが紹介されています。すべては紹介できませんが、次回は本堂を紹介します。

 

日本の近代化を支えた絹産業のまち、シルクタウン鶴岡の魅力
<山形県鶴岡市>

1鶴岡公園の桜
鶴岡という名は、1601年庄内を攻略した最上義光が、大宝寺城を鶴ヶ岡城と改名した事に由来する。現在、城跡は鶴岡公園となっており、春には桜が咲き乱れる花の名所となっている。

2加茂水族館
加茂水族館は、50種類以上が展示されている世界一のクラゲ水族館。深く透明なブルーの水中に、約2千ものミズクラゲがゆらゆらと漂う「クラゲドリームシアター」。じっと眺めていると、心が日常から解き放たれ、別世界へと誘われていく。疲れている人も、そうでない人も、ヒーリング効果はばっちり。
3羽黒山五重塔
当地で、もっとも知名度が高いのは、即身仏で有名な出羽三山だろう。羽黒山、月山、湯殿山、明治以前は神仏習合の権現(ごんげん)を祀る修験の山だったところ。平将門の創建と伝えられる羽黒山五重塔は、約600年前に再建された東北最古の塔で国宝に指定されている。
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さて鶴岡といえば、藤沢周平を思い浮かべる人も多いのでは?庄内藩ならぬ海坂藩を舞台に、丁寧かつ情緒豊かに物語を紡ぐ筆致は、たんなる歴史小説を超えたリアルな人間模様を活き活きと映しだし、読者の心をつかんで離さない。その藤沢も愛したという「孟宗汁」は、庄内の春を告げる郷土料理。最北のタケノコともいわれ、柔らかいなかに、しっかりした歯ごたえと、独特の風味があるのが特徴。
5民田ナス
藤沢の作品にもしばしば登場するが、松尾芭蕉が句に読んだのもこれだと言われる「民田(みんでん)なす」。皮が堅くて身がしまっており、パリッとした食感が持ち味。浅漬、からし漬、こうじ漬、醤油漬など、鶴岡の夏を代表する野菜。
6だたちゃ
いまや「だだちゃ豆」は、ずいぶん有名になって東京でも売られているが、元は庄内の特産。その昔、枝豆の好きな殿様が、毎日献上される枝豆に、「今日はどこの“だだちゃ”のじゃ?」と尋ねたのが、名前の由来だとか。「だだちゃ」とは、庄内方言で「お父さん」のことだそうだ。
7黒川能(水焔の能)
黒川能は、鎮守春日神社の氏子によって500年以上伝承されてきた伝統芸能。観世流などの五流派とはちがって、独特のかたちで古形を残しているといわれる。
8大宝館
1915年大正天皇の即位記念として建てられた大宝館は、バロックやルネッサンスなどの様式を取り入れた擬洋風建築。現在は鶴岡の偉大な先人たちの業績を展示する「郷土ゆかりの人物資料館」となっている。
9庄内藩校致道館
武士の質実剛健な気風と優秀な人材の育成のため設けられた、庄内の藩校「致道館」。現存する藩校建築として東北唯一とされ、国の史跡に指定されている。
10多層民家
致道博物館の敷地へ移築された「旧渋谷家住宅」は、1822年の建築で国の重要文化財。鶴岡市田麦俣地区に特徴的な、多層民家と呼ばれる建築様式がおもしろい。豪雪時の出入の確保、山間地の狭い敷地の有効活用などの理由で、このような多層式の茅葺になったといわれる。元は湯殿山への参拝客を宿泊させたそうだが、養蚕が盛んになるにつれ蚕室として使用されるようになったのだという。
11松ヶ岡開墾記念館
戊辰戦争では最後まで戦い抜いた強者・庄内藩も、不幸にも賊軍となってしまったのだが、その汚名をそそぎ国に貢献すべく、明治5年、旧藩士たちが刀を鍬に持ち替え原生林を開墾した。その土地が「松ヶ岡」。そこに広大な桑畑と、三階建ての巨大な蚕室が10棟建設され、当時外貨獲得のための輸出品として急成長していた絹産業で、日本の近代化に大きく貢献した。現在は、「松ヶ岡開墾場」として国の史跡になっており、現存する5棟の建物には、養蚕や開墾の記念館、映画の資料館、ショップや食事処などがあり、歴史を知りつつ楽しめる施設になっている。

 

残念ながら日本の絹産業はいま、生産量が最盛期の1%にも満たない。ここ鶴岡は、養蚕から製糸・縫製まで、絹関連の産業がいまも息づく希少な土地である。当市では平成21年より「鶴岡シルクタウン・プロジェクト」を始動し、地域活性化とともに、貴重な日本の伝統産業を未来へ継承する取組に力が入っている。

へネリーファームで「アフロきゃべつ」を収穫体験!
<千葉県銚子市>

お勉強の後は、いざ収穫畑へ。点在するヘネリーファームの畑を見学しつつ向かいました。

 

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春きゃべつの収穫は、5月いっぱいまで。7月からはトウモロコシの収穫が始まります。この畑は、一足早くトウモロコシ栽培の準備が進められていました。

 

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こちらはトウモロコシの種です。その昔は、ひと粒ひと粒、等間隔を保ちながら植えていたそうです。しかし、最近では種がオブラートで作られたロープに等間隔で付けられており、そのロープを畑に植えれば終了。以前に比べ、かなり作業効率がよくなり、負担もだいぶ減ったようです。このような生産者に優しい進化は、どんどん遂げていってほしいですね。

 

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線路沿いにある畑もあれば、このような広大な畑も存在します。見渡す限り、ほとんどがきゃべつ畑。さすが、全国一の春きゃべつ生産量を誇る銚子です。

 

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収穫畑へ到着です。すでに沢山のきゃべつが収穫され、出荷用段ボールに詰められていました。朝5時半から行い、忙しい季節は夕方まで続くそうです。きゃべつの収穫方法は、とてもシンプル。外葉を数枚残し、茎を押すように切ります。だからといって、最初からうまくはいきません・・・。

 

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まずは収穫に適したサイズのきゃべつを見極めること。これがさっぱりわかりません。うろうろと迷っていると「ここら辺が収穫サイズだよ」と言われても、どれが?といった感じ。丁寧に教えてもらいコツをつかみます。

 

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そして箱詰めです。ひと箱に8玉入れて出荷しますが、これがまた、むずかしい。手当たりしだいに収穫したり、外葉を残しすぎてはうまく収まりません。スペースを確認しつつ、速やかに収穫を進めます。もたもたしていると、すぐに日が暮れてしまいます。

 

電動運搬機 (1280x960)

収穫が進むと同時に、きゃべつを詰めた段ボールをトラックに積み込みます。これが大変な重労働。しかも、相当な数が控えています。この運搬機は、電動ですがバランスを取ることが非常にむずかしく、すぐに倒れてしまいます。簡単そうにみえましたが、結構なテクニックと慣れが必要でした。

 

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電動運搬機を諦め、ひと箱ずつ運んでいくことに。まずは、点在する段ボールをなるべく一ヶ所に集めます。頭と身体を使いながら、いかに効率よくトラックへ運ぶかを考え、迅速に作業を進めていきます。きゃべつの収穫時は、会話を楽しみながら行っていましたが、運搬作業中は完全に無口でした(泣)。

 

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そして、すべての出荷段ボールをトラックへ積み込み、本日の作業は終了。二時間ほどの収穫体験でしたが、身体中が悲鳴を上げていました。情けない限りです。ただ、とてつもない充実感を得たのも事実。生産者の日常を体感でき、作物に対する感謝の気持ちが芽生えた貴重な経験でした。

 

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収穫後は、銚子ビールで乾杯。身体中に染みわたります。きゃべつ料理や朝に獲れた魚を頂きながら、今後の展望について語って頂きました。生産者同士のつながりや助け合いの重要性、そして地元愛。ヘネリーファーム坂尾さんの挑戦はこれからも続きます。乞うご期待です!

 

 

 

 

へネリーファームで「アフロきゃべつ」の魅力を探る!<千葉県銚子市>

ヘネリーファームを運営する坂尾さんが手塩にかけて育てている「アフロきゃべつ」。じわじわと盛り上がりを見せている収穫体験に、きゃべつ大好き!な二人が参加させて頂きました。

 

まずは、収穫体験の準備です。長靴に履き替え、タオルや手袋を用意。そして忘れてはならない「アフロヘアー」も。収穫畑に向かう前に、まずはお勉強。複数ある畑のひとつへ案内を頂き、様々なお話を伺うことにしました。

 

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アフロの仕上がりはこんな感じです。まずはシルエットでお楽しみください。

 

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支度を済ませ出発までの時間、付近をうろうろすると、時代を感じさせる神社とお寺を発見。創建、由緒は分かりませんでしたが、地元の方々による手入れが行き届いているようです。収穫体験の無事を祈り?お参りをさせてもらいました。

 

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いざ畑へ!こちらの畑では約10,000玉のきゃべつが収穫されます。まだ小ぶりであるため、数週間後に収穫予定とのことでした。最近では、捨てられてしまう外葉の活用も試みています。驚いたのは、外葉の濃い緑を活用した染物。独自の製法を考案し、手ぬぐいなどを染めています。きゃべつで染めたとは思えないほど、きれいな緑色に染まるそうです。

 

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きゃべつ付近に生えていた「きゃべつの花」。前に収穫したきゃべつの根から生えた花です。この地域は、きゃべつを植え、ある程度の大きさになると、すぐ横に新たなきゃべつを植えます。そして、収穫後に、後から植えたきゃべつを中央に寄せ、連続させて収穫します。銚子市内のきゃべつ畑でもこのような方法が可能なのは、ほんの一部だそうです。

 

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海に近いこの畑のきゃべつは、潮風にさらされて育ちます。そして、銚子は関東ローム層の土壌が野菜作りに適しているようで、ミネラル分が高いことでも有名です。坂尾さんはヘネリファームのきゃべつ調査を専門機関に依頼。その結果、ミネラル分が通常の2.5倍ほど検出されました。この豊富なミネラル分と潮風が美味しいきゃべつを育てる理由のひとつなのでしょう。

 

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丁寧に説明をして頂いたヘネリーファーム坂尾さん。※こちらのアフロは本物です(笑)。きゃべつにこの上ない愛情を注ぐ、まっすぐな方です。育て方へのこだわりはもちろん、きゃべつが持つ新たな可能性も探っています。ひとりでも多くの人に、きゃべつの魅力を伝えたい!そんな熱い想いがひしひしと伝わってきました。

 

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新たな試みのひとつである「アフロきゃべつ てうし木樽漬け」。倉庫に眠っていた古い木樽を使用。その木樽に銚子を意味する「てうし」と書かれていたことから命名されました。1ヶ月間、木樽で熟成された乳酸発酵の味が魅力だそうです。味付けは塩のみ。不定期販売なので、いつ出会えるかは運にまかせましょう。

 

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きゃべつ畑の周りでは、そらまめも育てていました。収穫時期は少々先ですが、可愛らしい小さな芽が出始めていました。きゃべつ同様、すくすくと育ってほしいものです。