高松藩主も通った由緒ある門前町
〈香川県高松市〉

bussyou02
高松城下から四国各地に通ずる五街道のひとつが仏生山街道で、代々の高松藩主が初代藩主菩提寺である法然寺に参詣するために使用したことから、別名「御成街道」とも呼ばれている。仏生山駅改札を出て左手の商店街を少し歩けば、仏生山街道と交わる交差点に出る。そこを右手に折れると、旧街道の風情が漂う町並みが続く。高松市では現在、本町通りであるこの街道を「仏生山歴史街道都市景観形成地区」として指定し、さらに法然寺までの約一・三キロメートルを「仏生山歴史街道」と位置付けている。
bussyou03
ひっきりなしに行き交う車を気にしながら町を歩き始めた。街道の両側に江戸後期から明治、大正期の町家が並んでいる。連子格子と厨子二階(屋根裏のような天井の低い二階)、虫籠窓をそなえた典型的な町家が健在である。入母屋造り二階建て町家の軒の隅に、漆喰で仕上げた唐草模様の装飾が目についた。うだつでもない単なる装飾なのか? 不思議な装置である。
bussyou04
街道は真っ直ぐに町並みを貫いて「ちきり神社」にぶち当たるようにして直角に右に曲がり、緩やかな前山坂をたどり法然寺山門に至る。ちきり神社の階段を途中まであがり振り向くと、街道の両側に伝統的町家がずらりと並んだようすを楽しむことができる。なんだか、法然寺よりちきり神社の門前町のような感じだ。
bussyou05
街道には伝統的建造物を再生したしゃれた店舗も見られる。カフェやブティックそしてアンティーク。オールドアンドニューを実感できるところが仏生山街道の魅力でもある。とはいえ、看板建築の町並みに埋もれるように佇むうどん屋も味があるではないか。
 
写真:米山淳一

INFORMATION

地図

レポーター

米山 淳一〔よねやま じゅんいち〕

獨協大学外国学部英語学科卒業。岸信介事務所を経て、75 年(財)観光資源保護財団(現(財)日本ナショナルトラスト)入所。事業課長、事務局長を経て、06 年退職。現在は母校の獨協大学等で講義を行うほか、地域遺産プロデューサーとして全国で歴史を活かしたまちづくりプロジェクトを推進。現在、公益社団法人横浜歴史資産調査会(ヨコハマヘリテイジ)常務理事・事務局長

一般社団法人 日本茅葺文化協会理事
一般財団法人 茶道宗偏流不審庵理事
日本鉄道保存協会事務局長
東映株式会社「大鉄道博覧会」企画プロデューサー
一般財団法人 東武博物館アドバイザー ほか


【著書】
●歴史鉄道 酔余の町並み(駒草出版)
  http://komakusa-pub.shop-pro.jp/?pid=61024099
●続・歴史鉄道 酔余の町並み〈2016年2月1日発売〉(駒草出版)
●写真集「光り輝く特急「とき」の時代」(駒草出版)
◎「地域遺産みんなと奮戦記」(学芸出版)
◎「歩きたい歴史の町並」 文 米山淳一 写真 森田隆敏(JTBパブリッシング)

http://www.j-yoneyama.jp/

関連タグ

関連記事

エリア

(Categories)

タグ

(Keywords)

すべてのタグを見る

おすすめ記事