昭和の香り漂う食堂で中華そばを喰えば、幸せに出会う街「七日町通り」を歩く
〈福島県会津若松市〉

昭和の映画に出てくる駅前食堂を彷彿とさせる店構え、中華そばをすすりながら女将さんの話を聞けば、この土地がどんなところかがほんとうに実感できる。
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会津若松といえば、まずは鶴ヶ城だが、町歩きを楽しむなら七日町通りである。古くから越後・出羽に至る街道へとつづく、会津若松を代表する商店街である。そのため、近代に入って明治、大正、昭和を通じ会津若松の繁栄を象徴するような立派な商家や銀行など、意匠を凝らした建物が軒を連ねている。緩やかに傾斜した通り沿いには現在も、海産物などを商った渋川問屋をはじめ、擬洋風の豪壮な木造三階建ての白木屋漆器店や元郡山橋本銀行若松支店(現滝谷建設工業)、旧郡山商業銀行若松支店ほか、多くの特徴的な建物が訪れる人を楽しませてくれる。
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1992(平成4)年から会津若松市では「美しい会津若松景観賞」制度を設け、ことのほか都市景観の保全に熱心である。地域活性化をにらんだ施策に、市民団体、行政、専門家が一丸となって取り組んでいる。「街を歩けば幸せに出会う」をキャッチフレーズに、町歩きをアピールしていて、中でも優れた都市景観を形成する歴史的建造物が多いのが七日町通りである。
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七日町をめぐるなら、駅のすぐそばにある「御三階」もおすすめ。阿弥陀寺にある古い建物で、鶴ヶ城本丸から移築している。名前は三階だが、内部は密議用の部屋をそなえた四階建てになっているという不思議な建物。
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東北新幹線経由で、郡山から会津へ向かう磐越西線の車窓の楽しみは、何といっても雄大な磐梯山の姿である。猪苗代駅を過ぎたころから電車は何度も右に左に急カーブをきって、会津盆地めがけてこう配を下ってゆく。それにつれてさまざまに姿を変える磐梯山の眺めは趣深い。
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そして会津からの人気のローカル線といえば会津鉄道である。ネコ駅長の「ばす」が勤務する芦ノ牧温泉駅、大内宿、会津高原、猿楽台地など、沿線には魅力あるスポットもいっぱい。喜多方から会津若松を経て、鬼怒川温泉まで直通運転する快速列車「AIZUマウントエクスプレス」号はじめ、お座トロ展望列車などのイベント列車もあり、ローカル線ならではの魅力を満喫できる。
 
写真:米山淳一

INFORMATION

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レポーター

米山 淳一〔よねやま じゅんいち〕

獨協大学外国学部英語学科卒業。岸信介事務所を経て、75 年(財)観光資源保護財団(現(財)日本ナショナルトラスト)入所。事業課長、事務局長を経て、06 年退職。現在は母校の獨協大学等で講義を行うほか、地域遺産プロデューサーとして全国で歴史を活かしたまちづくりプロジェクトを推進。現在、公益社団法人横浜歴史資産調査会(ヨコハマヘリテイジ)常務理事・事務局長

一般社団法人 日本茅葺文化協会理事
一般財団法人 茶道宗偏流不審庵理事
日本鉄道保存協会事務局長
東映株式会社「大鉄道博覧会」企画プロデューサー
一般財団法人 東武博物館アドバイザー ほか


【著書】
●歴史鉄道 酔余の町並み(駒草出版)
  http://komakusa-pub.shop-pro.jp/?pid=61024099
●続・歴史鉄道 酔余の町並み〈2016年2月1日発売〉(駒草出版)
●写真集「光り輝く特急「とき」の時代」(駒草出版)
◎「地域遺産みんなと奮戦記」(学芸出版)
◎「歩きたい歴史の町並」 文 米山淳一 写真 森田隆敏(JTBパブリッシング)

http://www.j-yoneyama.jp/

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