地元の熱意で残した資源を発展活用! 織都「桐生」の新たなる試み
〈群馬県桐生市〉

徳川家康の命を受けた代官大久保長安の手代大野八右衛門によって、1591年(天正19年)から1606年(慶長11年)にかけて段階的に建設された桐生新町。桐生天満宮から本町通りがのび、近代以降に建てられた伝統的建造物やノコギリ屋根の織物工場、重厚な土蔵が散在。織物業で発展してきた変化に富んだ町なみは、町あるきスポットとして人気となっています。
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町あるきベースとして最適なのが、レンタサイクルの受付や町めぐりバスの停留所にもなっている「有鄰館(旧矢野蔵群)」。ここは、江戸時代から昭和時代にかけて建てられた11棟の蔵群で、現在は町並み保存の拠点としての活用にくわえ、展示や舞台・コンサートなどを行なう多目的イベントスペースとしても使用されています。
kiryu201602_02使用用途が多様になったのは、使用者それぞれが蔵の使い方を考えて行くうちに広がりをみせた結果とのこと。運営も地元有志による部分が多く、桐生が誇るべき施設となっています。
kiryu201602_04有鄰館から天満宮へ向かう本町通り沿いでは、蔵造りの重厚な建造物もみることができます。写真の右側2棟は大正3年に建てらてた「平田邸」で、国の登録有形文化財です。
kiryu201602_05本町通り沿いの建物をよく見ると、道路に平行ではなくすこし角度をつけて建てられています。天満宮に向かって錐行するように並ぶことで、遠近法により奥行きを長く見えるようにしてあるそう。
kiryu201602_06桐生市街の起点となっている「桐生天満宮」の歴史は古く、景行天皇の時代(西暦不明)と伝えられているそうです。現在の社殿は1793年に落成したもので、当時の建築装飾技術の粋を集めた建造物として群馬県重要文化財に指定されています。毎月第1土曜日に開催される「天満宮古民具骨董市」は関東三大骨董市の1つといわれ、約80店舗が出展する品物を目当てに多くの人で賑わいます。kiryu201602_07
桐生天満宮から少し歩いた場所にあるのが、人気のカフェベーカリー「レンガ」。桐生に唯一残ったレンガ造りののこぎり屋根工場を改装した人気のパン屋さんです。元工場なのでイートインスペースも広々、のこぎり屋根の天井から自然光が差し込むゆったりとした空間で食事を楽しめます。
kiryu201602_08一番人気はのこぎり屋根の形をしたフレンチトースト! 可愛らしいルックスだけでなく、しっかり中までしみ込んだフレンチソースの味も非常に美味。地元の常連客も多いなか、一番人気をキープできるのも納得。
kiryu201602_09桐生を歩いているとちょくちょく目にするのが、この特徴あふれる8輪バス。群馬大工学部や群馬県内企業によって共同開発された「低速電動バスeCOM-8」、愛称「MAYU(まゆ)」です。電動なので環境に優しく、昇降ドアや窓ガラスのないオープンな構造は、静かで開放的な乗り心地を実現。座席に座ったときの目線が、立って歩いているときと同じくらいの高さという所まで計算されているそうです。
kiryu201602_10MAYU(まゆ)を運行しているのが、桐生市の委託を受けて産業観光ガイドをしている「桐生再生」。土・日曜と祝日は市内の主要スポットを巡るコースを無料で運行しているほか、オーダーメイドの観光ガイドにも対応してくれます。運転手兼ガイド・大橋さんの説明を聞きながら町を巡るのに、時速19キロのスピードはピッタリ! また、社長の清水さんの町に対する愛情は並々ならぬものが…桐生のことを聞けば本当に親切に教えてくれます。訪問する前に相談すると、さらに充実した町歩きが楽しめますよ。

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レポーター

恩田 正恒

町旅編集部

撮影したレンガのパンは電車移動の間に完食

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