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島の頂上部のひと足先へ… ちょっとディープな江ノ島散歩
〈神奈川県藤沢市〉

2020年東京五輪のセーリング開催地にも選出されるなど、いま改めて注目を集めている神奈川県藤沢市江ノ島。その選考理由として都内からのアクセスの良さが挙げられたように、江ノ島の大きな魅力のひとつは東京から気軽に足を伸ばせることです。強烈な陽射しと観光客で溢れるハイシーズンも良いですが、時期をずらして落ち着いた江ノ島をゆったりと散歩するのもおすすめです。
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江ノ島へは片瀬海岸から江ノ島弁天橋を渡っていきます。島へとまっすぐ伸びるこちらの橋は歩行者と自転車専用になっているため、車を気にすることなくのんびり歩いていくことが可能です。橋幅が広いうえ、海の上に架かっているので、とても開放感があります。
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江ノ島に着くと目の前には市指定重要文化財の「青銅の鳥居」が見えてきます。1821(文政4)年に建てられたといわれるこの鳥居から江島神社まで続く緩やかな坂道が、江ノ島のメインストリート「仲見世通り」です。通りの両脇にはお土産屋さんや食事処、カフェなどが軒を連ね、たくさんの人で賑わっています。
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タレをたっぷりつけて焼いたハマグリやイカ、作りたてのお団子など、数々の美味しそうな誘惑を断ち切って選んだ昼食が「江ノ島丼」。江ノ島といえばシラスで有名ですが、実はサザエの産地でもあるそう。甘い出汁でサザエと玉ねぎを煮て卵でとじ、上に刻み海苔をのせたこちらのどんぶりは、優しくて、どこか懐かしい味。親子丼と似ていますが、魚介の風味が強く、よりあっさりとしています。江ノ島丼は島内の至る所で提供されているため、自分好みの味を探してみるのもいいかもしれません。
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仲見世通りを抜けると、島の中心に建つ展望塔に向かって石段が続きます。やや急ですが、階段の途中には展望台が設けられており、そこから眼下に広がる景色を見おろせば疲れも吹っ飛んでしまう……ような気がしないでもありません。写真は冒頭でお話ししたセーリング競技の会場となるヨットハーバーです。
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坂を登りきり、島の頂上部まで辿り着くと、アイルランド人貿易商が造築した大庭園「サムエル・コッキング苑」が見えてきます。世界各国の植物が生育されているこの苑では、12月にも関わらずチューリップが咲き乱れており、ここが真冬の日本だということを思わず忘れてしまいそうになりました。ここで島の中心である江ノ島シーキャンドル(展望灯台)に登るのも良いのですが、今回は島の最奥を目指しさらに歩いていきました。
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サムエル・コッキング苑を過ぎると周りの雰囲気が一変。昔ながらのお店や民宿が立ち並ぶ、細くてアップダウンの激しい道が現れます。ここからは団体の観光客もいなくなるため、ゆっくりと景色や買い物を楽しみながら歩くにはうってつけです。なかにはかなりディープそうな展示館も……。
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また、この辺りからは観光施設だけではなく民家も見受けられるようになります。軒先で乾かしているウェットスーツや、貝殻でデコレーションした手作りの鉢などを見かけるたび、江ノ島で暮らしている方々の生活の息吹を感じます。写真のように断崖絶壁に沿って建つ家などもあり、人々がこの島の環境や自然との共存を図ってきた、その努力の跡を見ているような気分になりました。
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共存といえば、江ノ島ではたくさんの猫たちが人々と共に暮らしています。どの猫も人に慣れていて、カメラを向けてもまったく動じません。
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こんな見晴らしの良い場所でお昼寝をしている猫もいます。冬でも暖かい島の陽射しと海風を受けて、最高に気持ちが良さそう。この島は猫たちにとっての楽園なのかもしれません。
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だんだんと日も傾いてきたころ、島の西端・稚児ヶ淵に到達しました。ゴツゴツとしたむき出しの岩、叩きつける波、沈みゆく太陽。今度こそ本当に疲れが吹き飛ぶ絶景です。観光地としてはもちろん、ありのままの自然や、そこで暮らす人々、猫たちの姿も印象的な江ノ島。皆さんも有名スポットから少し足を伸ばして、江ノ島の奥深い魅力を発見してみてはいかがでしょうか。

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寧楽

国内外問わず時間があればふらふらしています。今年の夏はクロアチアとスロヴェニアに行く予定です。

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