「源氏物語」起筆の場と伝わる国宝の木造建築
<滋賀県大津市>

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天然記念物である「石山寺硅灰石」のビューポイントのすぐ近く石山寺の本堂があります。その歴史はとても古く、「東大寺造営資材のための造石山院所が置かれるとき、それまであった仏堂を改築し、天平宝字5~6(761~762)年に長さ7丈の仏堂となった」と正倉院文書に記録されているそう。改築時から計算しても1250年以上もこの場所に在り続けています。ちなみに、硅灰石の上に建てられていることから石山寺と名づけられたそうです。
 
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ishiyamadera3_02現在の本堂は再建されたものですが、建てられたのは1096(永長元)年。慶長期(1600年ごろ)に淀殿の寄進により改築された礼堂と相の間によってつながれた複合建築になっているそう。外からではどのような構造になっているのかさっぱりわかりませんが、歴史上の人物をはじめ祖先の多くの人々と同じ建物を共有していると思うと、非常に感慨深いものがあります。戦災や天災などを乗り越え900年以上もの長い間あり続ける木造建築に敬意さえ感じました。1952(昭和27)年には国宝に指定されています。
 
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礼堂内は高い天井の間に太い柱が並び荘厳な雰囲気。貼り紙が多いのがちょっと残念ですが、内部は外とは違った空気が流れているようでした。
 
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また、舞台造(懸造)という様式で建てられているため、硅灰石の岩盤からせり出すような外縁は、下から見ると舞台のよう。どのような視点から見ても個性的な建物です。
 
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ishiyamadera3_06礼堂入口の横には「源氏の間」があり、十二単衣を纏った平安時代の女流文学者「紫式部」の像が展示されています。この部屋は世界最古の長編小説といわれる「源氏物語」を書きはじめた場所と伝わっており、石山寺は紫式部ゆかりの寺としても有名なのです。
 
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変わったところでは、源紫式部風のロボットも。なんだか動いたりしそうなのですが、窓の陰に置かれているうえ、柵からも離れているので良くわかりませんでした。どうやらビデオでの解説も準備はされているようです…。紫式部とロボットの組み合わせは面白そうなのですが、ちょっと勿体無い気がしました。時間限定でも良いので動くところが見られる機会があると嬉しいかな。
 
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本堂以外にも、境内には紫式部の銅像や、春と秋に紫式部展が開催される豊浄殿、紫式部供養塔などの関連スポットがあり、紫式部に関する知見を得ることができるのも魅力のひとつ。名前だけは知っているという人こそ、驚きや新たな発見を楽しめるはずです。

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レポーター

恩田 正恒(町旅編集部)

実は源氏物語は未読だったので、石山寺訪問を機に読んでみようと思いました…でも、古文ではなく現代文版にしておきます。

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