八代将軍吉宗が作った庶民のためのお花見名所
<東京都北区>

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ouji02_01王子駅から見える小高い丘の飛鳥山公園は、広い園内の広範囲に桜が植えられていて花見の名所としても有名です。なんとこの地を最初に整備したのは八代将軍の徳川吉宗。1720(享保5)年から翌年にかけて桜を植え、10カ所の水茶屋を建設して庶民の行楽地として開放したのが始まりです。「享保の改革の一部として、吉宗自らが宴席を設けて名所とアピールした」なんて話も伝わっている歴史的なお花見スポットなのです。
 
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ouji02_10ouji02_15飛鳥山は山頂部が比較的平坦で、遊歩道の両側にも桜が植えられています。この歩道の周辺がお花見のメインスポット。当時は禁止されていた「酒宴」や「仮装」が幕府により容認された飛鳥山は、庶民が様々な趣向をこらして楽しむ場所になったそうです。300年後の現在にも伝わるスタイルは、飛鳥山が流行らせたのかもしれません。
 
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ouji02_04公園のほぼ中央に置かれている飛鳥山碑(あすかやまひ)は、1737(元分2)年に飛鳥山開放を記念して王子権現の住職により建立されたもので、地名の由来や飛鳥山の変遷が記されています。ここには吉宗の公園化事業についても詳しく書かれているそうですが、文章が非常に難しく設立当初から読み難い石碑として有名だったそう。しかし、それが飛鳥山のシンボルとして知られることになり、飛鳥山を示す浮世絵などは、芝山に桜と石碑が描かれているそうです。
 
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ouji02_0650mほど離れた所には、佐久間象山の作といわれる「桜の賦(ふ)」が刻まれた碑もあります。石碑は勝海舟が発起人として、1881(明治14)年に建てられたものですが、100年以上経ったいまでも文字はしっかり判別できます。実は象山が自らと桜を重ね合わせた意味があるという「桜の賦」は、美しい桜の花が人々の心を動かす様が記されています。
 
 
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山から南へ数メートル下った所には広場があり、そちらから眺める桜もなかなか。「北区さくらSAKASO祭り(今年は3月31日・4月1日)」の開催時は、ステージで催し物が行なわれ、手前には数多くの飲食店が軒を並べます。江戸時代から続く「花見で酒宴」の伝統を守るべく、飛鳥山公園に訪れてみてはいかがでしょう。

INFORMATION

地図

レポーター

恩田 正恒(町旅編集部)

飛鳥山のレポートは桜が咲く前にアップしようと考えていたのですが、思いのほか開花が早かったので、開花後の写真を後から撮影してきました(3月27日)。
すでに花見をしている人がたくさんいて撮影が難しかったので、石碑の写真のみは開花前のヤツを使っています。

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