藩主の子孫は日本のアンデルセン! 伝承と童話があふれる森藩の城下町
<大分県玖珠町>

kusu03_旧久留島氏庭園
角埋山の麓に広がる三島公園は、1万4千石という小藩・森藩ゆかりの庭園や史跡などが残され、「旧久留島氏庭園」として国の名勝に指定されている庭園である。「藩主御殿庭園」「栖鳳楼庭園」「清水御門前庭」の3つの庭園で構成された個性豊かな庭園は、小藩であるがゆえ城を持てなかった久留島氏が城郭風に造らせたものと考えられている。細かく見ながら散策すれば、さまざまな場所で城としての意匠を感じるはず。
 
kusu04_栖鳳楼
その最たるものが「紅葉の御茶屋」とも呼ばれた「栖鳳楼」。木造二階建て・寄棟造りの楼閣は、城の天守閣に見立てて改修したと言われ、藩主と家臣が約束する「御成」の場としても使われたそう。建物内は一般非公開だが、断熱効果のため天井には籾殻が20センチほど入れられていたり、2階建てなのに「通し柱」がないなど、かなり特徴的な構造であったことが判明している。
kusu07_森町
栖鳳楼から望める森町は久留島氏が整備した城下町で、ほぼ江戸期のままの町割りから往来の面影が味わえる。大正時代には耶馬渓観光の入り口としても栄え、近代の歴史的建造物も数多く残されており、歴史を感じながらのそぞろ歩きが楽しい。
kusu07_森町2
また、界隈には童話のキャラクターの像があちらこちらに置かれているので、捜し歩いてみるのも良いだろう。童話の内容を知りたくなったら、今年(2017年)に新設された久留島武彦記念へ。本はもちろん、映像・音声・人形劇など様々な形で童話を知ることができるうえ、趣向を凝らした企画展示もある。
 
kusu08_童話の里
森藩主・久留島氏の子孫である久留島武彦氏は「日本のアンデルセン」と呼ばれる童話作家で、近代児童文化を築き上げたパイオニアでもある。そして、その出身地でもある玖珠町は「童話の里」としても知られ、童話をモチーフにした展示やイベントなどが多数。なかでも、毎年5月5日に開催される「日本童話祭」は昭和25年から続く歴史ある催し。
 
kusu08_日本童話祭
55mの「ジャンボ鯉のぼり」がたなびく空の下では、歩いて通り抜けることができる鯉のぼりがあったり、仮装パレードや体験コーナーなどのイベントもたっぷり。老若男女を問わず楽しめる町をあげてのビッグイベントだ。
 
 
画像提供:公益社団法人ツーリズムおおいた
 

INFORMATION

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レポーター

恩田 正恒(町旅編集部)

童話の町「玖珠」は、地名の由来も民話で語り継がれています。
その伝承によると、この地には楠(くす)の大樹があり、その影は有明海や四国の松山まで届くほどだったとか…。なかなかスケールの大きいお話なので、気になる方は「昔話きりかぶさん」で検索してみてください。

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