扇げば四国が涼しくなる!? 卓越した職人技「丸亀うちわ」<香川県高松市>

「丸亀うちわ」は、日本三大うちわのひとつとされており、香川県丸亀市で生産されるうちわのことだ。江戸時代、金毘羅参りの土産として全国に広がったとされている。
 

職人の手仕事により全47工程を経て作られる「丸亀うちわ」。材料となる部材は近隣から揃えられ「伊予竹に土佐紙貼りてあわ(阿波)ぐれば讃岐うちわで至極(四国)涼しい」と歌い継がれている。
 

全47工程の中から、主な作業工程を紹介してきたい。まずは「ふしはだけ」。一定の幅に割った竹の節を除き、穂になる方の内身を取る。その際、均一の厚みにしていく事が重要だ。
 

「割き」:切込機で穂先より約5cm~10cmのところまで切り込みを入れる。穂の数は32~42本で、同じ間隔で裂いていく。
 

「もみ」:上部に切込みを入れた竹を左右にひねり曲げて、竹の繊維に沿わせながら、ふしまでもみおろす。
 

「穴あけ」:穴あけ用のキリを使って、鎌を通す穴をふしの部分にあける。これは三つ目錐が用いられる。
 
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「鎌削り」:切り出し小刀にて加工をおこなう。丸亀うちわの美しい曲線を表現する大切な部分で、うちわの種類によって太さ、長さが異なる。
 

「編み」:鎌を通し、その一端に糸を縛り付けて穂を編む。主に白い綿の糸だが、絹糸や色付きを使用することもある。
 
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「付け」:鎌・糸山が美しい曲線となるように穂を揃えながら、左右対称にして、糸をとじつける。
 
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「貼り」:うちわの種類などによって「のり」の濃度を調整し、穂や地紙の必要な所に「のり」をつけ、地紙を貼りつける。
 
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「たたき」:うちわの種類に応じた形の「たたき鎌」を当て、木づちでたたき、余分な部分を切り取り、うちわの形に仕上げる。
 
へり取り (809x934)
「へり取り」:うちわの周囲に「へり紙」と呼ばれる細長い紙を貼る。その後、「みみ」や「ぎぼし」を貼り完成。
 
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「うちわの港ミュージアム」は「丸亀うちわ」の歴史・文化をより多くの人々に知ってもらうために設立された施設だ。実演コーナーでは伝統の技と工程を披露。もちろん、うちわの制作も体験できる。全国の主なうちわも展示されており、言うなれば、うちわの総合博物館である。

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レポーター

森 順一郎

日本の伝統的な模様や絵画が施された伝統工芸品は、海外でも人気が高いようだ。それは、確かな技術や、長年にわたり受け継がれた「日本の伝統」が工芸品を通して、人々に伝わっている証拠ではないだろうか。身近であるが故に忘れがちな「日本の伝統」を残すためにも、その魅力を伝えていきたいと思う。

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