地元ボランティアの方と歩く

番付を見て熱くなる春の宴
~地域が誇る一本桜の華麗なる競演~
<福島県二本松市>

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今回の二本松取材でガイドを務めていただいた鴫原(しぎはら)さんは、ご自宅がある二本松市針道にある桜の保存もされているとのこと。その桜は、樹齢が150~200年と推定されているが、約10年前まで二本の赤松に隠されていて近所の人たちも気が付かなかったという。松が枯れて発見された桜を地域をあげて保存・環境整備したところ、遠方からも人が見に来るようになったそうだ。
 
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二本松城下町から車で走ること約20分でその「中島の地蔵桜」に到着。しかし、残念ながら取材日(4月12日)はまだ開花前であった。
 
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それでも「中島の地蔵桜を守る会」の人々は桜を見に来るひとのため、おもてなしの準備万端。交通誘導や桜の説明をしてくれるほか、休憩所や軽い飲食物も用意されていた。なんでも昨年同日はすでに咲いていたこともあり、開花前でもちらほら観桜客が訪れるとのこと。会員の方たち自身も開花を心待ちにしながら、来訪者に少しでも楽しんでもらいたいという思いで活動されているそうだ。首都圏ではあまり聞きなれない「一本桜」だが、同じ一本の木を皆で眺める花見は、きっと見る人同士を結び付けるに違いない。
 
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会員の方たちと話ししていると「夜に来れば咲いているように見える」という話が聞けたので、一度食事をしてから地蔵桜を再訪することにし、鴫原さんの案内で近くにあるお食事処「川崎屋」へ。今はご夫婦二人で切り盛りされているが、少し前までは敷地奥にある建物で料亭をされていたという老舗だ。
 
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店内に入るといつかみた食堂の雰囲気が広がり、一歩目から落ち着ける。定食や麺類の食事はもちろんのこと、ちょっとお酒が飲めるのも嬉しいところ。リーズナブルで美味しい料理を食べながら地域の話も聞け、旅の醍醐味を感じられる店である。
 
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女将さん一番のオススメは麺から手作りしている肉うどん。すでに定食を食べたあと出していただいたので半玉分で作ってもらったのだが、食べ終わったら1玉分で作ってもらえば良かったと後悔するほど美味し。うどんを食べるために遠方から来る人がいるというのも納得の味だった。
 
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日が暮れてから地蔵桜に戻ると、ライトアップされた枝が白く輝き本当に花が咲いているように見えた。田圃の水面に反射して天地一対となった名木が生み出す景観は、驚くほど幻想的で足を運んで見に来る価値がある。夜の地蔵桜が生み出すこの素晴らしいビジュアルは、福島県の観光パンフレットの表紙にも使われている。
 
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鴫原さんが持っていた開花時の写真を借りてきた。樹高10m、枝張り30mの木に咲いた花は、安達太良山脈を背景にアーチ状に広がり、絵画的な美しさを作り出している。一本桜は絵になるためだろう、通常の花見客のほかにカメラマンの来訪者が多いというのもうなずける。
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地蔵桜のほかにも福島県には一本桜の名木が数多くあり「桜を愛するアマチュアカメラマンの会」が作った番付表で格付けがされている。「中島の地蔵桜」は今年になって小結に昇格したそうで、守る会の方々は大盛り上がり。更なる格上げを狙っていろいろなアイディアが熱く語られていた。この番付は県内のあちこちで観光客にも配られており、どの地域も自慢の桜をみてもらうために様々な活動をされているのだ。
 
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ちなみに、地蔵桜から車で5分ほどの場所には、前頭5に格付けされた樹齢800年といわれる「祭田の桜」があり…
 
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さらに7-8分ほど走ると、大関に選ばれた「合戦場の桜」も見ることができる。格付けには景観の美しさはもちろん地元の人の愛情や熱意が考慮され、二本松市に限らず福島県内の自治体や観光協会が積極的にアピールしているところも多い。数多くのライバルたちとの競り合いは、観光客にとっては良いことづくめである。地域の人々に桜の話を聞けば、きっと大歓迎してくれるはずだ。
 
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今回の連載で協力いただいたボランティアガイドさんは、読者の方も申し込むことができます(担当ガイドの指名は不可)。詳しくは二本松市観光連盟・ボランティアガイド協会のページか下記事務局にご確認ください。二本松市を観光で訪れるならぜひオススメします!
【二本松観光ボランティアガイド協会 事務局】
一人旅から団体旅行まで二本松市の歴史やみどころを無料で案内してくれます。
電話:0243-55-5095  ※10日前までに予約が必要

 
取材協力:二本松市役所観光課

INFORMATION

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レポーター

恩田 正恒(町旅編集部)

7回にわたって連載した二本松編は、とりあえず今回で終了です。一日中ガイドをしていただいた鴫原(しぎはら)さんをはじめ、二本松市役所や取材に応じてくれた二本松の方々、ご協力ありがとうございました。連載分以外でも少しだけ取材したところがありますので、少し間をあけてから公開するつもりです。
それから、フェイスブックの申請をしていただいた人たちにもお礼申し上げます。担当なのにSNS音痴なのでいままであまり活用していませんでしたが、これを機会に積極的に利用していこうかなと考えています。みなさま引き続きよろしくお願いいたします。


【ご協力いただける地域・ガイドさん募集してます】
今回の連載を見て、地元の紹介をして欲しいという自治体の方やボランティアガイドさんがいらっしゃいましたら、トップページ最下段にある「お問い合わせフォーム」より町旅編集部にご連絡ください。お待ちしてます!

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