絹の歴史文化を学ぶならココで決まり!シルク博物館①
<神奈川県横浜市>

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かつての日本は、世界一の養蚕(ようさん)王国であった。そして、横浜は生糸の輸出により大きく栄えた地域である。ここシルク博物館は、絹に関する知識を科学・産業・美術などあらゆる角度から学ぶことができる貴重な存在だ。
 
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館内に入り、受付に向かう間は繭玉(まゆだま)で作られたアート作品が出迎えてくれる。繭玉の丸みを生かしたデザインが非常に愛らしい。想像していたよりも繭玉が小振りだったのが印象的だった。
 

展示場に入ると、まず目に入ったのが「糸くり体験」だ。繭をお湯で煮て、繭から糸口を出して糸くりを行う。糸口を見つける際の道具として稲穂を使う。
 
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こちらは織の基本でもある平織を行う織機だ。経糸と緯糸を規則正しく交差して織る。反物一反(約12メートル)を仕上げるのに必要な日数は3~4日もかかるそうだ。スタッフの方に声をかければ平織を体験できるので、ぜひ、体感してほしい。
 
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蚕の繭にもさまざまな形や色がある。俵形、楕円形、球形などがあり、2頭以上の蚕が一緒に作るやや大型の繭(玉繭)もあるそうだ。色も黄色、紅色、笹色などバラエティに富んでいる事に驚いた。しかし、一番驚いたことは蚕を一匹ではなく一頭と数えることだ。
 
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蚕以外でも繭をつくる昆虫は日本のみならず世界中に存在する。日本本土では天蚕(てんさん)が有名だが、中央に展示されているヨナグニサンは沖縄や台湾に生息している。やはり圧倒的な存在感だ。その右上、黄金の繭を作るクリキュラは東南アジアに生息している。
 
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回転まぶしとは蚕が繭をつくるための蚕具である。厚紙で作られていて、碁盤の目のように仕切られている。蚕は繭を作る際に上へ移動する習性がある。蚕が上部に集まると自然にまぶしが回転し、繭作りの場所を均等にする仕組みだ。先人たちの知恵には到底かなわないなと実感してしまった。
 
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着物一式に使用される繭の量である。約9,000粒が必要とされる。着物一式の詳細は、着物(表地・胴裏・裾回し)、袋帯、長襦袢、小物(半襟・帯揚・帯締・伊達締・腰紐等)である。
 
■画像所蔵元:シルク博物館
 

地図

レポーター

森 順一郎

絹産業といえば、着物などのテキスタイルが主流と思われがちですが、現在、医療分野において関節軟骨や角膜実質組織の再生に役立てようと熱心に研究が進められています。今後、絹産業は思いもしないところで進化・発展を遂げるかもしれません。この記事をきっかけに絹産業に興味を持ってくれる人が、一人でも多く増えればなと思います。

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