地元ボランティアの方と歩く

歴史的景観地区を華やかに彩る「真壁のひなまつり」⑥
<茨城県桜川市>

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ご陣屋前通りを過ぎても古い町並みは続く。商店だけではなく普通の民家もひな飾りを飾っているのが「真壁のひなまつり」の特徴のひとつ。
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道路に面した1階の部屋を開け放しているお宅があったので覗いてみると、ご主人が出てきて色々と説明してくれた。
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綺麗に剥けた蛇の抜け殻を活用した作品を、お金がたまる縁起ものと触らせてくれたり、ひな飾りのプリントをくれたりと大サービス。ここまで開放的なのは少数派だが、ほかにも入り口にひな飾りの案内がでている民家が数多くあった。
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寺院かと思うような立派な門だが、こちらは10代目を数えるという農家の山中家住宅。写真の長屋門は明治初期に建てられたと考えられ、文化財登録されているもの。
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門の一部に「奥の蔵の中にお雛様が飾ってあります」と貼り紙がされている。欅材で豪壮な構えの門をくぐり、現在の住居の前を横切っていくので、一言挨拶をして奥へ。
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門と同様に文化財として登録されている蔵も入口が開け放たれており、ひな飾りの観光に来た人はすんなり中に入ることができる。防犯面に不安はないのであろうか少し心配になるほどだが、おもてなしの心が染みわたる。
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土蔵内には高級感溢れるひな飾りのほか、古くから伝わる書籍や調度品が展示され、長年続く家の歴史に驚かされる。現代日本では薄くなりつつある「血の繋がり」が濃密に見えた。
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真壁伝承館へと続く道へ戻ると、江戸末期には諸川屋という屋号で藩の御用商人をつとめ、現在は6代目という星野家住宅がある。登録文化財である店舗と主屋は何度か改装されており、近年は「和空間」というギャラリーとしても活用。しかし、建物のところどころに「モロカワヤ」の屋号も残されており、世代を超えて続く商家の誇りを感じた。
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店舗内は美しく整えられており、まるで映画のセットのよう。椎茸や海苔の看板が乾物屋らしさを演出している。歴史があるのはもちろんだが、品の良さを感じさせる佇まいだ。
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星野家では、古今雛と呼ばれる約100年前のお雛様や、広いスペースをとり芸術的に飾られたひな飾りが見られるのだが、基本的には撮影が禁止されている。瞳や歯まで精巧に作られているひな人形は、ぜひ足を運んで見て欲しい。
 
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6回にわたり、歴史的建造物や商店を中心に「真壁のひな祭り」を紹介してきたが、実は普通の民家の方々も数多くひな飾りを展示されている。160体以上といわれるひな飾りが集まるイベントは、町民の方々の自主的な参加があってこそ成り立っているのだ。
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むしろ「町全体で来訪者をもてなす」というテーマは、祭りに参加する一般家庭の多さから強く感じられた。160軒もの自主参加があるのは、結構すごいことだと思う。
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道に面した部分に案内板をつけたり、そのまま解放していたり…
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入口が奥にある場合は、こんなメッセージが置かれたりしていた。それぞれの家を訪れればみな異なるひな飾りや物語があるに違いなく、それは訪れたからこそ聞ける話なのだと思う。「真壁のひな祭り」独特の雰囲気は、現地へ足を運んで確認してほしい。

INFORMATION

地図

レポーター

恩田 正恒

町旅編集部

今回は社内も2名体制で取材。町旅で四国お遍路の記事を書いている森さんにも同行してもらいました。このシリーズは「ひな祭り」がメインでしたが、重伝建(重要伝統的建造物群保存)地区や城跡など、真壁町にはまだまだ紹介したいことがあるので年内にも再訪したいと考えています。

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