京都の美食をささえた鯖街道の起点、
若狭の魅力を満喫する!
〈福井県若狭町〉

絶景を楽しむなら、まずは国定公園に指定されている三方五湖。
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五つの湖は、海水、淡水、汽水とそれぞれ水質・水深が異なり、水の色が四季折々で五彩の変化をみせるため「五色の湖」ともいわれる。朝、昼、夕、一日を通じても、さまざまに表情を変える。
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三方湖畔にある舟小屋は、農作業用の小舟を格納する小屋。今は10棟が保存され、この地の独特の風景をつくっている。
若狭といえば、環境省の日本名水百選に選定された「水」も見逃せない。奈良・東大寺二月堂の行事「お水取り 」の水を送る「鵜の瀬 」、そしてもうひとつは雨乞いの霊地でもあった「瓜割の滝 」。どちらも口に含むと、やや甘みを感じる極上の天然水。
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とくに「瓜割の滝 」は、苔むした森の息吹に包まれ、しばらく佇んでいると、体の奥が浄化されていくような癒しスポット。「瓜割」という名前は、瓜を浸けておくと自然と瓜が割れるほど水が冷たいということに由来するそうだ。
リアス式海岸が続く若狭地方は、海産物の宝庫。古代より「御食国(みけつくに)」として、塩や海産物などを朝廷へ届けてきた。京へと続く街道沿いには、古い町並みや伝統的な食文化、祭礼などが残り、今も往時の面影が残っている。
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宇波西神社「王の舞」は、春を告げる伝統行事。豊作・豊漁、国の平安を祈る意味があり、中世頃より始まったと伝えられる。国の無形文化財に指定されている。
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「寒晒熊川くず」は、若狭湾へそそぐ北川の上流で自生する葛の根を原料とし、清流でくり返し晒し、寒風で乾燥する。まばゆい白さと、きめ細やかなとろみ、本葛粉ならではの風味豊かな逸品。海産物だけではない豊かな食文化がある。
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「熊川宿」は、若狭から京都へ至る「鯖街道」の宿場町で、重要伝統的建造物群保存地区にもなっている。奉行所や番所、お蔵屋敷の跡などが残り、街道に沿って昔ながらの用水路も流れ、美しい歴史的景観がすばらしい。豊臣時代から藩政末期におよぶ古文書・御用日記なども保存されている。
若狭・小浜は、飛鳥・奈良時代から朝廷に塩漬けした魚介類を献上してきた。小浜から京までは十八里、およそ70キロ、深い山中を抜ける険しい道である。若狭から運ばれた鯖は、京へ到着する頃には、ちょうど良い塩梅になったことから、その道はいつしか「鯖街道」と呼ばれるように。鯖は、鯖寿司や京懐石など、京料理に姿をかえ、海のない京都盆地の人々にとって貴重な御馳走となった。
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さて、さらに時代を遡るなら、三方湖畔にある縄文ロマンパークもおすすめ。若狭三方縄文博物館には、縄文遺跡から出土した丸木舟や縄文土器、鳥浜貝塚の出土物などが展示されている。竪穴式住居が再現されている縄文広場に立つと、悠久の時間の流れに身を浸すことができる。
美しい海と山、はるか都まで人と人をつないだ街道、そしてまた縄文遺跡などをめぐり、有史以来の大いなる物語に想いを馳せるのも、大人ならではの旅の楽しみだろう。
写真:福井県観光連盟「ふくいドットコム」素材集より

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レポーター

岡崎聡

「町旅」編集部

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