日本遺産の物語

【日本遺産の物語】
「四国遍路 高知県編」~回遊型巡礼路と独自の巡礼文化~
<高知県高知市>

 
弘法大師空海ゆかりの札所(ふだしょ)を巡る四国遍路は、キリスト教やイスラム教の巡礼にみられるような最終目的地を目指す「往復型」の巡礼路と異なり、四国一円に展開する日本を代表する「回遊型」の長距離巡礼路である。鎌倉時代には西行、法然、一遍も訪れたとされている。山道や最果ての岬などを「お遍路さん」が行き交う風景は、四国の風物詩となっている。
 
【修行の道場】
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高知県のお遍路は、四国で一番大きい県ということもあり、札所と札所の間が長いところが特徴である。札所も四国の中で一番少ない16ヶ所。よって、肉体的にも厳しいため、自らと向き合って苦闘する「修行の道場」と名付けられている。
 
【二つの聖地】
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こちらは、青年時代の弘法大師が修行した足摺岬と室戸岬。ともに聖地とされている。
 
【最御崎寺(ほつみさきじ)】
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第24番札所。高知県のお遍路は、ここから始まる。四国の東南端、室戸岬にあり、807年(大同2年)に創建されたとされる。また、地元では東寺とよばれている。本堂の近くには、空海の七不思議のひとつ「くわずいも」の伝説にちなんだクワズイモ畑がある。
 
【御厨人窟 (みくろど)】
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青年時代の弘法大師が悟りを開いたといわれる洞窟である。歴史を感じる鳥居があるこの洞窟は、約1200年前のものとされる。内には五所神社と呼ばれる社があり、「御厨人窟の波音」は「日本の音風景100選」に選ばれている。2015年より落石の危険があるため立ち入り禁止となっている。
 
【摩尼山 宝蔵院 国分寺(まにざん ほうぞういん こくぶんじ)】
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第29 番札所。 摩尼山 宝蔵院 国分寺。周辺に「土佐日記」で知られる紀貫之が国司をつとめた国衛跡もある。本堂は、永禄元(1558)年、長宗我部国親・元親親子によって再建された(国指定重要文化財)。西に中世土佐の覇者長宗我部元親の居城である岡豊城跡を望む。
 
【五台山 金色院 竹林寺(ごだいさん こんじきいん ちくりんじ)】
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第31 番札所。五台山 金色院 竹林寺。高知県を代表する名刹で、江戸時代前期に建立された「文殊堂」と呼ばれる本堂は国指定重要文化財、庭園は国指定名勝。行基が、中国の五台山に似た霊地として神亀元(724)年を開創、自作の本尊(文殊菩薩)を安置したのにはじまるという。
 
【善根宿(ぜんこんやど)】
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古くからお遍路さんを身近な存在として、温かく迎え入れ、見守り続けており、「お接待」と呼ばれる独特の援助を行っている。お遍路さんに食事や飲み物を振る舞い、ねぎらいの言葉をかけ、時には「善根宿」と呼ばれる無料の宿やお風呂を提供する。日本の歴史、文化、精神を伝承する生きた文化遺産である。
 
【休憩所】
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お遍路道の近くには休憩所が点在する。疲れた身体を休めたり、喉を潤したりと非常にありがたい場所だ。また、偶然出会ったお遍路さんと話に花を咲かせることも楽しみのひとつである。
 
画像提供ならびに記事作成協力
■高知県地産外商公社
■高知県観光コンベンション協会
 

INFORMATION

地図

レポーター

森順一郎

高知県は四国で一番面積が広いため、札所間の距離が長く「修行の道場」と呼ばれています。それだけに達成感も大きいはず。また、豊かな自然に育まれた景色や食を楽しみながら巡礼できる場所でもあります。ぜひ一度、足を運んで頂きたいと思います。

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