【谷根千さんぽ③】谷中のシンボル!ヒマラヤ杉とカヤバ珈琲
〈東京都台東区〉

いまや谷中1丁目界隈のランドマークとしておなじみの『みかどパン店とヒマラヤ杉』。このY字路まわリの土地の歴史は古く、そのせいかまるで昔から変わらぬゆったりとしたまどろみの空気が辺り一帯を覆っているかのよう。訪れた人の心がつかの間やすらぐどこか懐かしい雰囲気です。
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そもそもこのヒマラヤ杉のある一画は、江戸時代には三方をお寺に囲まれていることから三方地店(さんぽうちだな)と呼ばれていたとか。ヒマラヤ杉を目印に古くからのお店や工房、アトリエなどが並んで、谷中の寺町らしい風情ある景観をかたちづくっていました。
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さらに今では巨木といえるこのヒマラヤ杉も、最初は「みかどパン」の初代店主が戦前に鉢植えで育て始めたものがすっかり成長した姿。と聞くと知らない人はまず驚きますが、当時の写真もしっかり証拠(?)として残されているだけに有無を言わせません。(見たい方はコチラからどうぞ)
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暑い夏の盛りにも巨木がつくる木蔭が、通りを行き交う人々の神経と体温をつかの間しずめてくれます。
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いっぽう同じ谷中のシンボルといえば、カフェでは「カヤバ珈琲」が最有力といえそう。大正5年に建てられた出桁造り(だしげたづくり)の町家が姿を残す昭和の名喫茶と言われるこの店は、70年もの間、谷中町のシンボルとして親しまれてきました。が、店主のカヤバ氏の奥様が亡くなられると閉店に。それを惜しむ人たちの再開を強く希望する声によって現在に至ります。建築家の永山祐子氏による改修設計により、さらに魅力が加わりました。
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トレードマークである昭和ノスタルジー漂う黄色い看板、そしてレタリング調のロゴデザインも、今ではかえって新鮮に感じられます。
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店内はもとの大正建築の古さを活かしながらも、永山氏によるモダンな意匠が加えられており、初めて目にした時は少なからず感動を覚えました。通りに面して連なる窓と入り口のユニークなパターン扉を通しての採光、そして奥の壁は光壁となって薄ぼんやり発光しています。さらに天井の黒ガラスによる映り込みの効果で垂直にも空間的な拡がりが生まれています。全体的にとても居心地の良い空間で、つい長居したくなるほど。
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この店の定番メニューは温かいふかふかの玉子が挟まった玉子サンドイッチ。さすが昔からの看板メニューとあって、ぶれない安定感を感じさせる味わいでした。
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この店のこじんまりした可愛いメニューにはファンも多そう?(かくいう私も・・)
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店の入り口からは見えない奥まった席のコーナーも大正〜昭和なレトロ感たっぷり。なかなかお目にかかれない透かし模様の入った曇りガラスの窓から漏れる光には、ノスタルジーさえ漂います。
 
写真:乃梨花

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乃梨花(「町旅」女子部)

ひとり暮らしの猫飼い人ゆえの
ショートトリップ派
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