投稿記事

生い茂る森が開けた山間の道の向こうには、秘境のような光景が待っていた!
<静岡県下田市>

「やっと着いたー」となりがちな海水浴場への到着は、今年はこの上ない高揚感と共に訪れた。大人だけど我を忘れて駆け出したくなるほどの興奮度。子どもたちを置き去りにしてでも我先にとあのビーチへたどり着きたい。そんなテンションになっている自分を、普段仕事で付きあっている人たちは想像できないだろう…。
 
毎年恒例となっている友人たちとの夏の伊豆旅に一味違うスパイスを加えたくて選んだのは、伊豆半島のさらなる半島、須崎半島・九十浜(クジュッパマ)だ。izu01
絵に描いたように理想的な、山の隙間から眼前に広がる美しい海。この位置から左右どちらへ歩いても、海はまったく見えなくなる。この場所に立っただけで、早くも大きな満足感が感じられた。苦労を重ねて山頂へ到達したときのような…とは言い過ぎだろうか。ボキャブラリー不足で申し訳ないが「伊豆にこんなところがあったとは!」…まさに絶景。
izu04
ビーチへと向かう坂道は、車で下りたら戻って来られないのではないかというぐらいの急勾配で、我を忘れて駆け出していたら大転倒事故になっていたかも。だが、下まで来ると少しゆるやかになり、海が近づいてきた。目の前には真っ白な砂浜が…ずいぶんカラフルに彩られてしまっているようだ。。。
izu05
ビーチは秘境と呼ぶにはだいぶにぎやか。確かに100台以上入る駐車場もほぼ満車だった。ただ、訪れる人にはのんびりした人や家族連れが多いようで、不快な騒がしさにはなっていない。ネット社会の情報拡散度合いには驚くばかりだが、場所取りには苦労することもなく、少しだけプライベートビーチ気分を味わえてホッとした。いよいよあの美しい海はすぐそこだ。
izu06
近づいてみると改めて実感する、青いグラデーションのかかった海の美しいこと。坂の上から見た景色に偽りはなかった。波はほとんどない。入り江なので彼方の景色が水平線だけではなく、それを別の島だと思い込めば海の美しさも相まって南の島の楽園にいるような気分にさえなれる。…そう思い込むには夏のピーク時は少々混雑しすぎているかも知れないが。
izu07
幅数十メートルしかないビーチの左右には磯もある。透明度の高さを実感するならこちら。足元だけでも多くの魚が泳ぎまわり、「魚が見えた!」発言をするのが面倒になるほどだ。磯の脇には道が続いていたので探索がてら数分歩いてみると、ダイビング教室が行われていた。どうやらタツノオトシゴも見られるらしい。
izu03b
下ってきた急坂を上るのは体力的にも精神的にも不可能だと判断し、別の帰り方を選択。こちらは森の中を階段で上り下りできるようになっていた。一段ごとに力を振り絞って上りながら、ふと最後に振り返る。生い茂る森を抜けた先にこの光景が広がるところを想像してみた。初めて見る九十浜の景色は、こちらからならまた別の感動が味わえたのかも知れない。ちなみにビーチ横に切り立つ崖の上には、須崎御用邸があるらしい。
izu08
ご静養気分を満喫した後は車で民宿へ。新鮮な刺身を中心に、この後どんどん出てくる料理の数々におなかいっぱい。泊まったのは小さな民宿で、建物自体のセキュリティはおろか部屋の鍵さえ付いていなかった。愕然としそうな事実だが、誰もそんなことは気にも留めず。どこも満室の民宿エリアの夜は平和に流れていた。
 
izu11
翌日はのんびりとした帰路へ。西伊豆の海岸沿いを北上し、戸田(へだ)にて知る人ぞ知る有名な塩を手土産に購入した後、海に別れを告げて土肥(とい)から中伊豆の山に入っていった。
 
昔ながらのドライブインに立ち寄って、お気に入りのわさびジェラートを食す。見た目でわかるほど色はついていないが、どう味わってもわさび。しかもジェラートなのに辛い。伊豆はわさびで有名なのでわさび味のアイスはよく見かけるので、甘口から激辛まで探しまわって食べくらべてみるのも面白そうだ。
izu10
次は修善寺に立ち寄り、名物のそばを堪能。奥に見えているのは「禅寺そば」。丸々一本の生わさびの主張が目立つ。好きにわさびをすりおろしつつ、もりそばも山かけそばも楽しめるお得メニュー。一方、手間を避けてシンプルにいただくのももちろん良し。手前の山かけそば単品だけでもそのおいしさに大満足だ。
 
最後は道の駅「伊豆のへそ」にてお土産を買いあさって今回の伊豆旅は終了。今年も十二分に堪能できた。
 
毎年恒例にしている伊豆旅が飽きることなく続いているのは「東京からだと気軽に行ける距離ながらも、都会の喧騒を忘れられる環境」なのがポイントだ。旅の途中で行きたいところが見つかっても「また次の機会でいいか」と思うことができる距離。「綿密な計画調整に抵抗があって旅行に踏み切れない」などという人には、程よい距離にそんなエリアを見つけておくことをオススメしたい。日常から離れることが目的なのだから、もし雨が降って海に出られなくても、宿泊施設で何もせずのんびりと過ごすだけにするのもまた一興。計画倒れに泣くこともないはずだ。
 
 
【余談】
そういえば2016年ならではとも言える光景があった…。
民宿エリアにあった「ポケストップ」と呼ばれる場所のひとつ。右の像はよくできているが、左は…
 
そこにフラリと偶然現れたポケモンとパシャリ。伊豆の静かな民宿エリアでひそかに豪華共演。思い返せば、平和に流れていた静かな民宿エリアの夜でも、時折声があがって大きな盛り上がりを見せる瞬間が何度かあった。同時期に自分たちの部屋も盛り上がっていたのであまり気にしていなかったが、ああそうか。あれは全部、珍しいポケモンが現れた瞬間だったようだ。
izu09
 

INFORMATION

地図

レポーター

MISO

暑いのが超苦手。夏は本当に苦手。でもだからこそ、暑い夏をただ苦しむだけで過ごすのが究極に癪。ただそれだけの反骨精神がきっかけで、どうせなら夏を満喫してやろうと毎年伊豆へ繰り出して全力で楽しむようになったひねくれ者。どんなに仕事が忙しくてもこれだけは欠かさない。実は夏が好きなんじゃ…とか言ってはいけない。

関連タグ

関連記事

エリア

(Categories)

タグ

(Keywords)

すべてのタグを見る

おすすめ記事