知っていますか?「甘露醤油に柳井縞」
〈山口県柳井市〉

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海まわりの山陽本線で中心的な町が柳井である。「甘露醤油柳井縞」に代表される地場産業で、大いに繁栄した港町だ。商業の中心地であった古市・金屋地区には、現在も豪壮な白壁土蔵造りの商家がずらりと軒を連ね、かつての町の繁栄を物語っている。
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関西方面で人気の甘露醤油は、今も柳井の地場産品として健在で、醸造元は三軒を数える。約200メートル続く町並みの中ほど奥に、「甘露醤油資料館・佐川醤油蔵」が公開されている。プーンと甘露醤油の香りが漂う歴史的醸造蔵の大きな空間に身を置けば、醸造のようすを体感できる。ずらりと並ぶ大きな醸造樽は現役だ。
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道路の反対側には「しらかべ学遊館」がある。ここでは伝統的な柳井縞の実演や販売、さらに体験もできる。たくさんの手動の機織り機が並んでいる。地元の研究グループによって、伝統的な柄の伝承ばかりか新柳井縞も生まれている。 かつて柳井縞の原料は、甘露醤油を大阪に運んだ帰りに仕入れた木綿糸であった。切っても切れない関係にあった甘露醤油と柳井縞は、今も歴史的な町並みとともに柳井の輝く地域遺産である。
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ひと際目を引く重厚な国森家住宅(国重要文化財)は、かつて油商であった。白漆喰で塗り籠めた妻入本瓦葺の商家は、比較的間口が広い。土間、店の間、座敷など、江戸期の商家の形をよく留めている。
 
写真:米山淳一

INFORMATION

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レポーター

米山 淳一〔よねやま じゅんいち〕

獨協大学外国学部英語学科卒業。岸信介事務所を経て、75 年(財)観光資源保護財団(現(財)日本ナショナルトラスト)入所。事業課長、事務局長を経て、06 年退職。現在は母校の獨協大学等で講義を行うほか、地域遺産プロデューサーとして全国で歴史を活かしたまちづくりプロジェクトを推進。現在、公益社団法人横浜歴史資産調査会(ヨコハマヘリテイジ)常務理事・事務局長

一般社団法人 日本茅葺文化協会理事
一般財団法人 茶道宗偏流不審庵理事
日本鉄道保存協会事務局長
東映株式会社「大鉄道博覧会」企画プロデューサー
一般財団法人 東武博物館アドバイザー ほか


【著書】
●歴史鉄道 酔余の町並み(駒草出版)
  http://komakusa-pub.shop-pro.jp/?pid=61024099
●続・歴史鉄道 酔余の町並み〈2016年2月1日発売〉(駒草出版)
●写真集「光り輝く特急「とき」の時代」(駒草出版)
◎「地域遺産みんなと奮戦記」(学芸出版)
◎「歩きたい歴史の町並」 文 米山淳一 写真 森田隆敏(JTBパブリッシング)

http://www.j-yoneyama.jp/

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